【Windows11】 WindowsUpdate 2025年8月 不具合情報 - セキュリティ更新プログラム KB5063875 / KB5063878 [Update 15]
日本時間で2025年8月13日にWindowsUpdateに配信されたWindows11 23H2用セキュリティ更新プログラムKB5063875、Windows11 24H2用KB5063878の不具合情報およびその回避策・解決策です。
更新履歴 [記事初公開日: 2025/8/13] ① 24H2に『追加情報』の項目を加筆。 [2025/8/14] ② 24H2に『WSUS / SCCM環境でKB5063878をインストールできない不具合』(ユーザー報告)を加筆。 [2025/8/14] ③ 24H2の『WSUS / SCCM環境でKB5063878をインストールできない不具合』をMicrosoftが認めました。ユーザー報告の不具合から既知の不具合へと移動。回避策を改訂。 [2025/8/14] ④ 24H2の『WSUS / SCCM環境でKB5063878をインストールできない不具合』について、Microsoftは近いうちに修正予定と発表しました。その旨、加筆。 [2025/8/15] ⑤ 24H2の『WSUS / SCCM環境でKB5063878をインストールできない不具合』が修正されました。本不具合の『回避策』の内容を改訂。 [2025/8/15] ⑥ 24H2に『.msuファイルのインストールに失敗する既知の不具合』を加筆。 [2025/8/16] ⑦ 24H2に『SSDが認識しなくなる不具合』(ユーザー報告)を加筆。 [2025/8/16] ⑧ 24H2に『SSDが認識しなくなる不具合』(ユーザー報告)の内容・回避策をより詳細に改訂。 [2025/8/17] ⑨ 24H2に『ゲーム中にSSDが認識しなくなる不具合』(ユーザー報告)を加筆。(本記事最下部) [2025/8/18] ⑩ 23H2に『OSの回復やリセットに失敗する既知の不具合』を加筆。 [2025/8/20] ⑪ 24H2に『NDIを使用した配信がカクつく既知の不具合』を加筆。 [2025/8/22] ⑫ 23H2および24H2に『AutoCADが正常に起動しない不具合』(ユーザー報告)を加筆。 [2025/8/24] ⑬ 23H2および24H2に『AutoCADが正常に起動しない不具合』(ユーザー報告)の回避策を改訂。 [2025/8/27] ⑭ 24H2の『SSDが認識しなくなる不具合』(ユーザー報告)の内容を改訂。Microsoftが本不具合と更新プログラムとの間に関連性がないと発表しました。 [2025/8/30] ⑮ Microsoftからも『AutoCADが正常に起動しない不具合』に関するアナウンスがありました。そのため、ユーザー報告から既知の不具合へと移動。内容を改訂。 [2025/9/4] [New] |
Windows11 23H2用セキュリティ更新プログラム: KB5063875
基本情報
KB5063875はWindows11 バージョン23H2用のセキュリティアップデートを含む累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで脆弱性が修正されます。
▼更新プログラムのハイライト・修正された脆弱性や不具合
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不具合情報
KB5063875には以下の既知の不具合があります。
不具合概要 | 回避策 | |||
KB5063875にはOSの回復やリセットに失敗するという既知の不具合があります。 この不具合は、以下のいずれかを実行した際に発生が確認されています。
| この不具合は日本時間で2025年8月20日にWindows Updateに配信されたKB5066189にて修正されました。 KB5066189をインストールすれば本不具合は発生しません。 | |||
[New] 日本時間で2025年8月13日以降にリリースされたセキュリティ更新プログラム以降をインストールしたWindows環境において、AutoCAD製品(2022~2026の各エディションやCivil 3D等)など、『.msi』を使用するアプリが正常に起動しなくなる場合があります。 具体的にはアプリ起動時に『ユーザー アカウント制御』(User Account Control / UAC)が表示されて管理者権限を要求されるようになります。
| [New] Microsoftは以下のいずれかで対処するよう案内しています。
Microsoftは、上記以外の回避策、関連機能の無効化(『ユーザー アカウント制御』の表示の無効化)や、その他の回避策は避けることを推奨しています。 現在、Microsoftは、IT管理者が特定のアプリに対して『ユーザー アカウント制御』が表示されないように設定できるように取り組んでいるとのことです。この改善は今後のWindows Updateで実装が予定されています。 一方、AutoCAD開発元であるAutodesk社は、本不具合の一時的な対処方法として、レジストリエディターで以下のレジストリを設定して『ユーザーアカウント制御』(UAC)を無効化することを案内しています。(元に戻したい場合は『DisableLUAInRepair』を削除してください)
しかし、上述している通り、Microsoftはその他の回避策は避けることを推奨しています。どのような回避策を取るかの判断はお任せいたします。
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Windows11 24H2用セキュリティ更新プログラム: KB5063878
基本情報
KB5063878はWindows11 バージョン24H2用のセキュリティアップデートを含む累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで脆弱性が修正されます。
▼更新プログラムのハイライト・修正された脆弱性や不具合
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追加情報
一部環境において、KB5063878のダウンロードやインストールが進まない、終わらないという報告が複数件出ています。環境によってはダウンロードが4%や6%で進まなくなったり、普段の倍くらい時間がかかったり、再起動に1時間くらいかかる場合があります。しかし、待っていればそのうち終わりますので気長にお待ちください。
なお、この現象はあくまで一部環境でのみ発生しており、すべての環境で発生するものではありません。しかし、念のため、KB5063878のインストールをする際は、時間のあるときにやった方が良いかもしれません。
不具合情報
KB5063875には以下の既知の不具合とユーザー報告があります。
不具合概要 | 回避策 | |||
2025年7月23日に配信されたプレビューリリースKB5062660以降をインストールすると、イベントビューアーにエラーID 57 (イベントID 57)、CertificateServicesClient (CertEnroll)に関するエラーが記録される場合があります。 イベント内容は「The "Microsoft Pluton Cryptographic Provider” provider was not loaded because initialization failed」(Microsoft Pluton Cryptographic Provider プロバイダーは初期化に失敗したため読み込まれませんでした)といったものです。 | このエラーはPCを再起動するたびにイベントビューアーに記録されますが、表示上の問題で、実際にはWindowsに何も問題や不具合は発生していません。 このエラーは現在開発中の機能に関連するもので、Windowsには何も影響はなく、このエラーの発生を防止したり解決したりするための対応は不要です。 つまり、何もせず放っておいて問題ありません。 現在、Microsoftは本不具合の解決に取り組んでおり、今後のアップデートで修正予定しています。 | |||
WSUS / SCCM (MCM / Microsoft Configuration Manager)環境において、KB5063878のインストールができない(0x80240069エラーで失敗する)不具合が発生しています。 この不具合はあくまでもWSUSやSCCM経由でKB5063878をインストールする場合にのみ発生します。一般的な個人ユーザー環境で発生することはまずありません。(WSUSやSCCMを使用していない限り)
| 本不具合は日本時間で2025年8月15日AM07:23時点で修正されました。WSUS / SCCM経由でもKB5063878のインストールができるようになりました。 左記リンク先記事の対処方法を行っていない場合、WSUSを再同期することでWSUS / SCCM経由でもKB5063878をインストールできるようになるとのことです。
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複数の『.msu』ファイルがあるネットワーク上の共有フォルダーから、『.msu』ファイル形式の更新プログラム(例えば、Microsoft Updateカタログからダウンロードした更新プログラム)を実行すると、『ERROR_BAD_PATHNAME』エラーが発生してインストールに失敗する場合があります。 この不具合は、日本時間で2025年5月29日にリリースされた更新プログラムKB5058499以降をインストールしている環境で発生する場合があります。
| 『.msu』ファイル形式の更新プログラムをローカルに保存して実行することで本不具合を回避できます。 また、この不具合はKnown Issue Rollback (KIR / 更新プログラムをアンインストールしなくても問題の部分だけをロールバックできる機能)を使用して修正されます。一般的なPC環境や、企業や組織に管理されていないPC環境の場合、放っておいても自動的に修正されます。 企業や組織等で管理されているPCでは、以下の特別なグループポリシーをインストールして設定することで解決できます。 このグループポリシーは『コンピューターの構成』 → 『管理用テンプレート』 → 『KB5062660 250806_17201 Known Issue Rollback』にあります。グループポリシーの展開と構成方法については『How to use Group Policy to deploy a Known Issue Rollback』のページをご覧ください。(※英語です。日本語ページもありますが機械翻訳です) 現在、Microsoftは本不具合の解決に取り組んでおり、今後のアップデートで修正を予定しています。 | |||
KB5063878をインストールした環境において、NDIを使用した配信がひどくカクついたりラグったり切断されたりする場合があります。 この不具合はNDI Toolsや、NDIプラグイン(DistroAV)を使用したOBS Studioなど、NDIを使用する配信アプリで発生します。
| この不具合はNDIの設定がRUDP接続の場合に影響を受けます。一時的な対処方法・回避策として、NDI受信モードを手動でRUDPからTCPまたはUDPへと変更してください。これで本不具合は発生しなくなります。詳細な手順についてはNDI公式ページのアナウンス『Traffic Drops After Windows Update』をご覧ください。 何かしらの理由で上記変更が行えない場合は、KB5063878をアンインストールすることでも本不具合を回避できます。なお、KB5063878はセキュリティ更新プログラムのため、アンインストールすると脆弱性が未修正のままになることには注意が必要です。 | |||
[New] 日本時間で2025年8月13日以降にリリースされたセキュリティ更新プログラム以降をインストールしたWindows環境において、AutoCAD製品(2022~2026の各エディションやCivil 3D等)など、『.msi』を使用するアプリが正常に起動しなくなる場合があります。 具体的にはアプリ起動時に『ユーザー アカウント制御』(User Account Control / UAC)が表示されて管理者権限を要求されるようになります。
| [New] Microsoftは以下のいずれかで対処するよう案内しています。
Microsoftは、上記以外の回避策、関連機能の無効化(『ユーザー アカウント制御』の表示の無効化)や、その他の回避策は避けることを推奨しています。 現在、Microsoftは、IT管理者が特定のアプリに対して『ユーザー アカウント制御』が表示されないように設定できるように取り組んでいるとのことです。この改善は今後のWindows Updateで実装が予定されています。 一方、AutoCAD開発元であるAutodesk社は、本不具合の一時的な対処方法として、レジストリエディターで以下のレジストリを設定して『ユーザーアカウント制御』(UAC)を無効化することを案内しています。(元に戻したい場合は『DisableLUAInRepair』を削除してください)
しかし、上述している通り、Microsoftはその他の回避策は避けることを推奨しています。どのような回避策を取るかの判断はお任せいたします。
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不具合概要 | 回避策 | |
特定のSSD使用環境において、数十GB以上のサイズの大きな単体ファイルや、合計容量の大きい大量のファイルを一気に書き込むと、OSがSSDを認識しなくなる場合があるとの不具合報告が複数件出ています。 PCを再起動することで再びSSDが認識するようになりますが、運が悪ければSSDによってはアクセスできなくなる場合があります。 KB5063878および2025年7月23日のプレビューリリースKB5062660が怪しいと見られていましたが、Microsoftはこれを否定しました。 この不具合はすべての環境で発生するわけではなく、一部の環境でのみ発生が確認されています。
| Microsoftが本不具合とWndows11 24H2用更新プログラムとの間に関連性は確認できなかったと発表しました。詳細は以下の記事をご覧ください。 この不具合が発生する環境での回避策としては、
くらいしかありません。 | |
特定のSSD使用環境において、ゲーム中にSSDがOSから認識されなくなるという不具合報告が少数出ています。 KB5063878との関連性が疑われていますが、確固とした原因は判明していません。 この不具合はすべてのSSDで発生するわけではなく、特定のSSDでのみ発生が確認されています。
| 報告者の1人によると、SSDの使用率を60%未満にすることで本不具合が発生しなくなったと報告されています。 このほか思いつく回避策としては、KB5063878や1つ前のKB5062660をアンインストールして改善するかどうかお試しください。 なお、KB5063878はセキュリティ更新プログラムのため、アンインストールすると脆弱性が未修正のままになることには注意が必要です。 |