Windows UpdateによりNDIに不具合。OBSなどが影響。配信にカクつきやラグ等が発生。Windows11 24H2 KB5063878、Windows10 22H2 KB5063709に起因 [Update 1]
Microsoftは、2025年8月13日のWindows Update / セキュリティ更新プログラムに起因して、NDIを使用した配信がカクつくといった不具合が発生していることを発表しました。
更新履歴 [記事初公開日: 2025/8/20] ① 不具合概要に『備考』を加筆。『対処方法・回避策』を若干改訂 [2025/8/20] [New] |
不具合概要
Microsoftのアナウンスによると、日本時間で2025年8月13日にWindows Updateに配信されたセキュリティ更新プログラムをインストールすると、NDI (Network Device Interface)を使用してPC間で映像や音声を配信・転送すると、映像や音声に深刻なカクつき(スタッター)や遅延(ラグ)、乱れが発生する場合があるとのこと。
NDI側のアナウンスでは「NDI接続が予期せず切断される場合がある」とも説明されています。
この不具合は、NDI ToolsやNDIプラグイン(DistroAV)を使用したOBS Studioなど、NDIを使用する配信アプリで発生します。特に配信元PCで「ディスプレイキャプチャ」(Display Capture)が有効になっている場合に顕著に発生します。
現時点でこの不具合の影響を受けるとされているOSおよび不具合の内包が確認されている更新プログラムは以下。
▼現時点で確認が取れているOSと更新プログラム
- Windows11 24H2
KB5063878 (2025年8月13日公開 セキュリティ更新プログラム) - Windows10 22H2 / 21H2
KB5063709 (2025年8月13日公開 セキュリティ更新プログラム)
備考: 今のところWindows11 23H2は含まれていませんが、Windows10でも発生していることから、今後追加される可能性があります。さらに言うなら、この不具合は、2025年8月20日に緊急リリースされたWindows10 22H2およびWindows11 23H2用更新プログラムも影響を受ける可能性が高いと思われます。(2025年8月20日の緊急リリースは『Windowsの回復や初期化ができない不具合』を修正するもので、NDIの不具合についてはノータッチのはずです)
これらをまとめると、上記OS・更新プログラムに加えて、以下のOSと更新プログラムが本不具合の影響を受ける可能性があります。
▼影響を受ける・その可能性が高いOSと更新プログラム
- Windows11 24H2
KB5063878 (2025年8月13日公開 セキュリティ更新プログラム) [影響あり] - Windows11 23H2
KB5066189 (2025年8月20日公開 緊急リリース) [影響を受ける可能性あり]
KB5063875 (2025年8月13日公開 セキュリティ更新プログラム) [影響を受ける可能性あり] - Windows10 22H2 / 21H2
KB5066188 (2025年8月20日公開 緊急リリース) [影響を受ける可能性が極めて高い]
KB5063709 (2025年8月13日公開 セキュリティ更新プログラム) [影響あり]
対処方法・回避策
この不具合はNDIの設定がRUDP接続の場合に影響を受けます。一時的な対処方法・回避策として、NDI受信モードを手動でRUDPからTCPまたはUDPへと変更してください。これで本不具合は発生しなくなります。詳細な手順についてはNDI公式ページのアナウンス『Traffic Drops After Windows Update』をご覧ください。
もし、上記変更が難しい場合や何らかの理由で変更できない場合は、Windows11 24H2はKB5063878を、Windows10はKB5063709 (およびKB5066188)をアンインストールすることでも本不具合の発生を防げます。(もし、Windows11 23H2でも発生するようならKB5063875 / KB5066189をアンインストールしてください) ただし、これらはセキュリティ更新プログラムのため、アンインストールすると脆弱性が未修正のままになることには注意が必要です。
現在、Microsoftは本不具合の調査を行っているとのことです。