【Windows10】 WindowsUpdate 2025年8月 不具合情報 - セキュリティ更新プログラム KB5063709 [Update 5]

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日本時間で2025年8月13日にWindowsUpdateに配信されたWindows10用セキュリティ更新プログラムKB5063709の不具合情報およびその回避策・解決策です。

更新履歴 [記事初公開日: 2025/8/13]
① 『OSの回復やリセットに失敗する既知の不具合』を加筆。 [2025/8/20]
② 『NDIを使用した配信がカクつく既知の不具合』を加筆。 [2025/8/22]
③ 『AutoCADが正常に起動しない不具合』(ユーザー報告)を加筆。 [2025/8/24]
④ 『AutoCADが正常に起動しない不具合』(ユーザー報告)の回避策を改訂。 [2025/8/27]
⑤ Microsoftからも『AutoCADが正常に起動しない不具合』に関するアナウンスがありました。そのため、ユーザー報告から既知の不具合へと移動。内容を改訂。 [2025/9/4] [New]

Windows10 22H2用セキュリティ更新プログラム: KB5063709

基本情報

KB5063709はWindows10 バージョン22H2用のセキュリティアップデートを含む累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで脆弱性が修正されます。

▼更新プログラムのハイライト・修正された脆弱性や不具合

  • Windowsの脆弱性を修正
  • KB5063709には2025年7月23日に配信されたプレビューリリースKB5062649の内容が含まれています

不具合情報

KB5063709には以下の既知の不具合とユーザー報告があります。

既知の不具合
不具合概要回避策

KB5063709にはOSの回復やリセットに失敗するという既知の不具合があります。

この不具合は、以下のいずれかを実行した際に発生が確認されています。

  1. 『設定』 → 『更新とセキュリティ』 → 『回復』 → 『この PC を初期状態に戻す』
  2. RemoteWipe CSP
詳細は以下の記事参照。
MS、OSの回復やリセットに失敗する不具合を修正。Windows11 23H2用KB5066189、Windows10 22H2用KB5066188などを緊急リリース

この不具合は日本時間で2025年8月20日にWindows Updateに配信されたKB5066188にて修正されました。

KB5066188をインストールすれば本不具合は発生しません。

日本時間で2025年8月13日以降にリリースされた更新プログラム(KB5063709以降)をインストールした環境において、NDIを使用した配信がひどくカクついたりラグったり切断されたりする場合があります。

この不具合はNDI Toolsや、NDIプラグイン(DistroAV)を使用したOBS Studioなど、NDIを使用する配信アプリで発生します。

詳細は以下の記事参照。
Windows UpdateによりNDIに不具合。OBSなどが影響。配信にカクつきやラグ等が発生。Windows11 24H2 KB5063878、Windows10 22H2 KB5063709に起因

この不具合はNDIの設定がRUDP接続の場合に影響を受けます。一時的な対処方法・回避策として、NDI受信モードを手動でRUDPからTCPまたはUDPへと変更してください。これで本不具合は発生しなくなります。詳細な手順についてはNDI公式ページのアナウンス『Traffic Drops After Windows Update』をご覧ください。

何かしらの理由で上記変更が行えない場合は、2025年8月13日以降にリリースされた更新プログラムをアンインストールすることでも本不具合を回避できます。なお、2025年8月13日のKB5063709はセキュリティ更新プログラムのため、アンインストールすると脆弱性が未修正のままになることには注意が必要です。

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日本時間で2025年8月13日以降にリリースされたセキュリティ更新プログラム以降をインストールしたWindows環境において、AutoCAD製品(2022~2026の各エディションやCivil 3D等)など、『.msi』を使用するアプリが正常に起動しなくなる場合があります。

具体的にはアプリ起動時に『ユーザー アカウント制御』(User Account Control / UAC)が表示されて管理者権限を要求されるようになります。

詳細は以下の記事参照。
AutoCADが正常に起動しない不具合。起動時に『ユーザーアカウント制御』(UAC)が表示されて管理者権限を求められる。Windows11やWindows10などで発生。KB5063878 / KB5063709など2025年8月のWindows Updateに起因

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Microsoftは以下のいずれかで対処するよう案内しています。

  • 可能であれば管理者として実行してください
  • 標準ユーザーが管理者として実行できない組織や企業などの環境の場合、Known Issue Rollback (KIR / 更新プログラムをアンインストールしなくても問題の部分だけをロールバックできる機能)を使用した特別なグループポリシーをインストール・構成することでこの不具合を緩和できます。この緩和策を適用するには、Microsoftの法人向けサポートへとお問い合わせください。

Microsoftは、上記以外の回避策、関連機能の無効化(『ユーザー アカウント制御』の表示の無効化)や、その他の回避策は避けることを推奨しています。

現在、Microsoftは、IT管理者が特定のアプリに対して『ユーザー アカウント制御』が表示されないように設定できるように取り組んでいるとのことです。この改善は今後のWindows Updateで実装が予定されています。

一方、AutoCAD開発元であるAutodesk社は、本不具合の一時的な対処方法として、レジストリエディターで以下のレジストリを設定して『ユーザーアカウント制御』(UAC)を無効化することを案内しています。(元に戻したい場合は『DisableLUAInRepair』を削除してください)

【キー】HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\Installer
【DWORD】DisableLUAInRepair
【値】1

しかし、上述している通り、Microsoftはその他の回避策は避けることを推奨しています。どのような回避策を取るかの判断はお任せいたします。

詳細は以下の記事参照。
アプリ起動時に『ユーザーアカウント制御』(UAC)が表示されて管理者権限を要求される不具合。Microsoftからも発表。AutoCADなどMSIを使用するアプリに影響。すべてのWindowsで発生。2025年8月Windows Update KB5063878などに起因