SMB v1で共有フォルダに接続できない不具合。2025年9月のWindows Updateに起因。Windows11、Windows10、Windows Serverで発生
Microsoftは、SMB v1 (Server Message Block v1)で共有フォルダにアクセス・接続できない不具合が発生していることを発表しました。
不具合概要
Windows11やWindows10、Windows Server環境において、日本時間で2025年9月10日にWindows Updateに配信されたセキュリティ更新プログラムをインストールすると、NetBIOS over TCP/IP (以下、NetBT)を経由したSMB v1接続で共有フォルダや共有ファイルにアクセス・接続できなくなる場合があります。
この不具合は、SMBクライアントまたはSMBサーバーのいずれかに2025年9月10日のセキュリティ更新プログラムがインストールされていると発生する可能性があります。
この不具合はSMB v1のみが影響を受けます。SMB v2またはSMB v3を使用している場合、この不具合は発生しません。
現時点で判明しているこの不具合の影響を受けるOSと更新プログラムは以下。
▼クライアント
- Windows11 24H2
KB5065426 (2025年9月10日公開 セキュリティ更新プログラム) - Windows11 23H2 / 22H2
KB5065431 (2025年9月10日公開 セキュリティ更新プログラム) - Windows10 22H2 / 21H2
KB5065429 (2025年9月10日公開 セキュリティ更新プログラム)
▼サーバー
- Windows Server 2025
KB5065426 (2025年9月10日公開 セキュリティ更新プログラム) - Windows Server 2022
KB5065432 (2025年9月10日公開 セキュリティ更新プログラム)
(余談ですが、Microsoftはセキュリティの観点からSMB v1プロトコルの使用を非推奨としています)
対処方法・回避策
一時的な対処方法として、TCPポート445の通信を許可することでこの不具合を回避できます。これにより、SMB接続は自動的にNetBTではなくTCPを使用し、正常に接続されます。
現在、Microsoftは本不具合の解決に取り組んでいるとのことです。
備考
Windows11 24H2において、2025年8月30日公開のプレビューリリースKB5064081以降(2025年9月10日公開のセキュリティ更新プログラムKB5065426を含む)をインストールすると共有フォルダに接続できないという不具合報告が出ています。その際、『ネットワーク資格情報の入力』が表示されて、正しい情報を入力しても接続できません。上記不具合と関連性があるのかないのか、同じ不具合なのかは不明です。この不具合については以下の記事をご覧ください。
ネットワーク上のPCに接続できない不具合。共有フォルダや共有プリンターにアクセス不能。KB5065426やKB5064081に起因。Windows11 24H2にて発生