【Windows11】 WindowsUpdate 2023年2月 不具合情報 - セキュリティ更新プログラム KB5022845 / KB5022836 [Update 3]

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Windows11 - WindowsUpdate

2023年2月15日にWindowsUpdateに配信されたWindows11用セキュリティ更新プログラムKB5022845 (22H2) / KB5022836 (21H2)の不具合情報です。

『悪意のソフトウェア削除ツール』『.NET Framework』などの更新プログラムやWindows Server固有の不具合は割愛しています。以下、2023年2月15日に公開されたセキュリティ更新プログラムの不具合およびその回避策・解決策になります。

更新履歴
① 22H2のアプリの起動に異常に時間がかかる不具合(ユーザー報告)を加筆。 [2023/2/17]
② 2023年2月24日付け(現地時間)でMicrosoftがDirectXアプリがエラーを吐く不具合の内容を変更。主にエンタープライズ(企業)向け環境で発生するとのこと。それに伴い、当該不具合の内容を改訂。 [2023/2/25]
③ 22H2および22H1にキオスクモード環境で自動的にログインしない既知の不具合を加筆。 [2023/3/17] [New]

Windows11 22H2用セキュリティ更新プログラム: KB5022845

基本情報

K5022845はWindows11 バージョン22H2用のセキュリティアップデートを含む累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで脆弱性が修正されます。

▼更新プログラムのハイライト・修正された脆弱性や不具合

  • Windowsの脆弱性を修正
  • KB5022845には、2023年1月27日に配信されたプレビューリリースKB5022360の内容が含まれています

備考

Microsoftが公開しているKB5022845のページに書かれている既知の不具合の内容は間違ってます。KB5022845のページには既知の不具合として『プロビジョニングパッケージを使用した場合OOBEが完了しない不具合』があると書かれていますが、これは2022年11月30日に公開されたKB5020044にて修正されました。このことは、Microsoftが別途公開している不具合情報のページに記されています。

しかし、KBページでは未だに古い情報が掲載され続けています。KBページと不具合情報ページとで担当者が違うのか、MicrosoftはたびたびKBページの更新を忘れて古い情報を掲載したままにすることがあります。(逆もたまにありますが)

『プロビジョニングパッケージを使用した場合OOBEが完了しない不具合』は修正されましたが、その後、すぐに『プロビジョニングパッケージを使用するとすべてのアプリがインストールされない不具合』が新たに発生しているため、KBページ担当者は区別が付いていないのかもしれません。

そのうち修正されるだろうと思っていましたが、今回は一向に修正されないため、一応記しておきます。

以下の『既知の不具合』は、KB5022845のページの誤った古い内容ではなく、最新情報に基づいた内容になります。

不具合情報

KB5022845には以下の既知の不具合があります。

既知の不具合
不具合概要回避策

プロビジョニングパッケージを使用してWindows11 バージョン 22H2 (Windows 11 2022 Updateとも呼ばれる)をインストールすると、すべてのアプリケーションがインストールされない場合があります。管理者権限が正常に付与されないためにこの不具合が発生します。

プロビジョニングパッケージは多数のPCにOSを展開する仕組みで、主に企業や組織等を対象にしたものです。プロビジョニングパッケージを使用しない場合(普通にインストールする場合)はこの影響を受けません。

また、Windows Autopilotを使用するWindows PCのプロビジョニングもこの問題の影響を受けません。

(※この不具合は更新プログラム固有の不具合ではなく、Windows11 22H2自体の不具合です)

詳細は以下の記事参照。
プロビジョニングパッケージにまた新たな不具合。Windows11 22H2にて発生

インストールされなかったアプリは、管理者権限でインストールするようMicrosoftは案内しています。

リモートコンピューター(例えばSMB経由)からWindows11 バージョン22H2マシンに大きなファイル(数GB)をコピーする際、本来より40%ほど低速になる場合があります。この不具合はローカルでのファイルコピーでも発生する可能性があります。

詳細は以下の記事参照。
ファイルコピー速度が40%も遅い不具合。Windows11 バージョン22H2で発生

一時的な回避策として、『robocopy』または『xcopy』に『/J』のパラメーターを付けてコマンドプロンプトなどからファイルコピーを行うようMicrosoftは案内しています。コマンド例が以下。

robocopy \\someserver\someshare c:\somefolder somefile.img /J
xcopy \\someserver\someshare c:\somefolder /J

コマンドを打つのが面倒だったり、あまりの遅さに我慢できない場合は、Windows11 21H2へのロールバックをご検討ください。Windows11 21H2から22H2へとアップデートした環境であれば、

Windows11 22H2から21H2へと戻す方法

『設定』 → 『システム』(左側) → 『回復』(右側) → 『復元』の『戻す』を押して、そのまま進めていけば21H2に戻せます。

現在、Microsoftは修正に取り組んでいるとのことです。

2022年10月12日以降にリリースされた更新プログラムをインストールすると、ドメイン参加に『0xaac (2732): NERR_AccountReuseBlockedByPolicy』エラーで失敗する場合があります。

詳細は以下の記事参照。
KB5018410やKB5018482などに複数の不具合。ドメイン参加に失敗、OneDriveが突然終了

この不具合は、2022年10月12日の更新プログラムでの仕様変更に起因しています。この不具合は一般ユーザーが影響を受けることはほぼありません。

この不具合の詳細についてはこちらのページ(英語)をご覧ください。(日本語ページもありますが機械翻訳)

現在、Microsoftはこの不具合への対応を検討しています。

2022年11月9日以降に公開された更新プログラムをインストールすると、DirectXまたはDirect 3Dを使用する一部のエンタープライズ(企業)向けアプリにおいて、断続的にapphelp.dllのエラーが発生する場合があります。

この不具合は、Intelグラフィックスドライバのバージョン26.20.100.7463から30.0.101.1190までを使用している場合に発生します。

この不具合は、主にエンタープライズ向け環境で発生し、一般的なホームユーザー環境で発生する可能性は低いとされています。

詳細は以下の記事参照。
DirectXアプリがエラーを吐く不具合。Windows10や11等で発生。対処方法あり

バージョン30.0.101.1190よりも新しいIntelグラフィックスドライバをインストールすることで、この不具合は発生しなくなります。

また、Microsoftは、この不具合の解決に取り組んでおり、今後のアップデートで修正を予定しています。

[New]

2023年1月11日以降にリリースされた更新プログラムをインストールすると、自動ログインを有効にしたキオスクモード環境において、自動的にログイン(サインイン)しない場合があります。

詳細は以下の記事参照。
キオスクモード環境で自動ログインできない不具合。Windows10やWindows11などで発生

Microsoftは本不具合の対処方法や回避策を案内していません。2023年1月11日以降の更新プログラムをすべてアンインストールすれば、本不具合は発生しなくなりますが、セキュリティ更新プログラムをアンインストールすると脆弱性が未修正のままになるため注意が必要です。

Microsoftは、不具合の解決に取り組んでおり、今後の更新プログラムで修正を予定しています。

ユーザー報告
不具合概要回避策

Windows11 バージョン22H2に、2023年1月27日以降の更新プログラムをインストールすると、一部のアプリケーションの起動に30秒から2分くらいかかる場合があります。

詳細は以下の記事参照。
アプリの起動に異常に時間がかかる不具合。Windows11 22H2で発生。KB5022845やKB5022360インストール環境で発生

この不具合の対処方法はいくつかあります。不具合にお困りの場合は、以下の対処方法A~B、いずれかをご検討ください。

▼対処方法A
この不具合が修正されるまで、サードパーティ製アンチウイルスソフトの使用をやめて、一時的にMicrosoft Defenderをお使いください。

▼対処方法B
2023年1月27日以降の更新プログラムをアンインストールすることで、この不具合は発生しなくなります。修正されるまでの間、一時的に更新プログラムをアンインストールをご検討ください。

アンインストール手順は左記の記事をご覧ください。

Windows11 21H2用セキュリティ更新プログラム: KB5022836

基本情報

KB5022836はWindows11 バージョン21H2用のセキュリティアップデートを含む累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで脆弱性が修正されます。

▼更新プログラムのハイライト・修正された脆弱性や不具合

  • Windowsの脆弱性を修正
  • KB5022836には、2023年1月20日に配信されたプレビューリリースKB5019274の内容が含まれています

不具合情報

KB5022836には以下の既知の不具合があります。

既知の不具合
不具合概要回避策

新しい日本語IMEを使用していると、アプリケーションにおいて、ローマ字/カナ入力モードが自動的に切り替わらない場合があります。

開発者向け情報: アプリケーションが『ImmSetConversionStatus』関数、またはVK_KANAキーエミュレーションを使用している場合、この不具合の影響を受けます。

詳細は以下の記事参照。
新しいIMEにまた不具合。入力モードが自動で切り替わらない。対処方法あり

以下のいずれかの対処方法をご検討ください。

< 対処方法A >
手動で入力モードを変更する。

< 対処方法B >
以前のバージョンのIMEを使用する。『設定』 → 『設定の検索』に「日本語 IME の設定」と入力して『日本語 IME の設定』を開く → 『全般』 → 一番下の『以前のバージョンの Microsoft IME を使う』をオンに変更することでこの不具合を回避できます。

『以前のバージョンの Microsoft IME を使う』をオンに変更

2022年10月12日以降にリリースされた更新プログラムをインストールすると、ドメイン参加に『0xaac (2732): NERR_AccountReuseBlockedByPolicy』エラーで失敗する場合があります。

詳細は以下の記事参照。
KB5018410やKB5018482などに複数の不具合。ドメイン参加に失敗、OneDriveが突然終了

この不具合は、2022年10月12日の更新プログラムでの仕様変更に起因しています。この不具合は一般ユーザーが影響を受けることはほぼありません。

この不具合の詳細についてはこちらのページ(英語)をご覧ください。(日本語ページもありますが機械翻訳)

現在、Microsoftはこの不具合への対応を検討しています。

2022年11月9日以降に公開された更新プログラムをインストールすると、DirectXまたはDirect 3Dを使用する一部のエンタープライズ(企業)向けアプリにおいて、断続的にapphelp.dllのエラーが発生する場合があります。

この不具合は、Intelグラフィックスドライバのバージョン26.20.100.7463から30.0.101.1190までを使用している場合に発生します。

この不具合は、主にエンタープライズ向け環境で発生し、一般的なホームユーザー環境で発生する可能性は低いとされています。

詳細は以下の記事参照。
DirectXアプリがエラーを吐く不具合。Windows10や11等で発生。対処方法あり

バージョン30.0.101.1190よりも新しいIntelグラフィックスドライバをインストールすることで、この不具合は発生しなくなります。

また、Microsoftは、この不具合の解決に取り組んでおり、今後のアップデートで修正を予定しています。

[New]

2023年1月11日以降にリリースされた更新プログラムをインストールすると、自動ログインを有効にしたキオスクモード環境において、自動的にログイン(サインイン)しない場合があります。

詳細は以下の記事参照。
キオスクモード環境で自動ログインできない不具合。Windows10やWindows11などで発生

Microsoftは本不具合の対処方法や回避策を案内していません。2023年1月11日以降の更新プログラムをすべてアンインストールすれば、本不具合は発生しなくなりますが、セキュリティ更新プログラムをアンインストールすると脆弱性が未修正のままになるため注意が必要です。

Microsoftは、不具合の解決に取り組んでおり、今後の更新プログラムで修正を予定しています。