【Windows11】 WindowsUpdate 2022年6月 不具合情報 - プレビューリリース KB5014668 [Update 3]

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Windows11 - WindowsUpdate

2022年6月24日にWindowsUpdateに配信されたWindows11用更新プログラムKB5014668の不具合情報です。

月例の翌週以降に公開・配信される更新プログラムは『プレビューリリース』と呼ばれており、新たなセキュリティアップデートを含んでおらず、不具合の修正や機能改善のみの更新プログラムとなっています。特に問題がなければ次の月例に同梱されます。

『プレビューリリース』は文字通りに早期公開のプレビュー版なため、すぐにでも適用したい不具合の修正がない場合や、人柱になりたくない場合はスルーを推奨いたします。不具合の修正内容の詳細については各更新プログラムのリンク先よりご確認くださいませ。

以下、2022年6月24日に公開された更新プログラムの不具合およびその回避策・解決策になります。『.NET Framework』など、その他の更新プログラムやWindows Server固有の不具合は割愛しています。

更新履歴
① Microsoft EdgeのIEモードタブが応答しなくなる既知の不具合を加筆。 [2022/6/27]
② スタートメニューが開かない既知の不具合を加筆。 [2022/7/25]
③ XPSビュアーでXPSファイルおよびOXPSファイルが開けない不具合を加筆。[2022/8/9] [New]

Windows11 21H2用プレビューリリース: KB5014668

基本情報

KB5014668はWindows11 バージョン21H2用のプレビューリリースと呼ばれる累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで、機能の改善や不具合の修正などが施されます。ただし、あくまでもプレビュー版であることには注意が必要です。

この更新プログラムに新たな脆弱性の修正は含まれておらず、インストールしなくてもセキュリティ上の問題はありません。

▼機能改善や修正された不具合・更新プログラムのハイライト

  • 2022年6月15日配信のセキュリティ更新プログラムKB5014697をインストールした環境において、『モバイル ホットスポット』機能をオン(有効)にすると、ホスト側がインターネットに接続できなくなる不具合を修正
  • DirectX 12を使用するゲームにおいて、連続したビデオクリップの再生に失敗する場合がある不具合を修正
  • 一部のゲームにおいて、XAudio APIを使用して効果音を再生すると、ゲームが動作しなくなる不具合を修正
  • アプリケーションをインストールした際に、ネットワーク接続がないとWindows11が動作しなくなる場合がある不具合を修正
  • 祝日や記念日など、その日が何の日かといった、その日その日の特別な出来事が表示される『検索のハイライト』(Search highlights)を実装しました。『検索のハイライト』は、タスクバーの検索アイコンをクリックまたはタップすると表示されます。エンタープライズ環境の場合、あなたの所属する組織の最新情報や人物、ファイルなどが表示されます。この機能は、今後数週間にわたって展開されます。(しかし、段階的かつ慎重なアプローチをとっているため、利用可能になるまでに(広範囲にこの機能の展開を完了するまでに)数か月かかる場合もあるとされています)
    検索のハイライト
  • Windows11へのアップグレードを妨げる可能性のある不具合を修正
  • PCを再起動すると、Bluetoothが一部のオーディオデバイスに再接続できない不具合を修正
  • 設定ページの『Your Phone』アプリの名称を『Phone Link』に変更
  • Microsoft Surface Dial のカスタマイズ設定ページが機能しなくなる不具合を修正
  • PowerShellで日本語の文字が正しく表示されない不具合を修正
  • 一定期間操作が行われないとマシン間の同期ができなくなるCloud Clipboardサービスに影響を与える不具合を修正
  • Sandboxの実行開始後に、Windows Sandboxの起動画面を隠すことができない不具合を修正
  • エンドユーザー定義文字(EUDC)を無効にすると、日本語環境のPCが動作しなくなる不具合を修正
  • Microsoft Edgeにおいて、Internet Explorerモードで『名前を付けてページを保存』機能を有効にする『InternetExplorerModeEnableSavePageAs』グループポリシーを有効にしました。詳細はMicrosoft Edge Browser Policyドキュメントをご覧ください

追加情報

Microsoftは、非対応環境にWindows11をインストールした場合、WindowsUpdateを受け取ることが保証されなくなると述べていますが、2022年6月24日時点では非対応環境にも更新プログラムが降ってきています。

不具合情報

KB5014668には以下の既知の不具合があります。

既知の不具合
不具合概要回避策

新しい日本語IMEを使用していると、アプリケーションにおいて、ローマ字/カナ入力モードが自動的に切り替わらない場合があります。

開発者向け情報: アプリケーションが『ImmSetConversionStatus』関数、またはVK_KANAキーエミュレーションを使用している場合、この不具合の影響を受けます。

詳細は以下の記事参照。
新しいIMEにまた不具合。入力モードが自動で切り替わらない。対処方法あり

以下のいずれかの対処方法をご検討ください。

< 対処方法A >
手動で入力モードを変更する。

< 対処方法B >
以前のバージョンのIMEを使用する。『設定』 → 『設定の検索』に「日本語 IME の設定」と入力して『日本語 IME の設定』を開く → 『全般』 → 一番下の『以前のバージョンの Microsoft IME を使う』をオンに変更することでこの不具合を回避できます。

『以前のバージョンの Microsoft IME を使う』をオンに変更

2022年4月26日に公開されたプレビューリリースKB5012643以降をインストールすると、DiscordやRazer Synapse、ExpressVPNなど、さまざまなアプリが起動しなくなったり正常に動作しなくなる場合があります。

この不具合は、.NET Framework 3.5で作成されたアプリケーションが影響を受け、Windows Communication Foundation (WCF)やWindows Workflow (WWF)といった.NET Framework 3.5のコンポーネントを使用しているアプリ・プログラムで発生します。

詳細は以下の記事参照。
KB5013943にアプリが起動しない・動作しない不具合。多数の不具合報告で阿鼻叫喚。対処方法あり

この不具合にお困りの場合は、以下の手順を実行することで直ります。

回避策:
スタートボタンを押してサーチボックス(『検索するには、ここに入力します』)に『Windows 機能』と入力してください。すると『Windows 機能の有効化または無効化』というダイアログが表示されますので、それを選択。

『.NET Framework 3.5 (.NET 2.0 および 3.0を含む)』『Windows Communication Foundation HTTP アクティブ化』『Windows Communication Foundation 非HTTP アクティブ化』の計3つにチェックを入れて『OK』を押してください。(もし、最初からチェックが入っている場合は、一度、チェックを外して『OK』を押してください。そののち、再びチェックを入れて『OK』を押してください)

『Windows の機能』から『.NET 3.5』ほかを有効化

以下のウィンドウが表示されたら、『Windows Update でファイルを自動ダウンロードする』を選択してください。

『Windows Update でファイルを自動ダウンロードする』を選択

自動的にダウンロードとインストール(変更を適用)が始まって、待っていればじきに完了します。これで不具合は発生しなくなり、起動・動作しなくなったアプリも正常に使えるようになります。

Microsoftは、不具合の解決に取り組んでおり、今後のアップデートにて修正を予定しています。

2022年5月25日公開のプレビューリリースKB5014019以降をインストールした環境において、Microsoft EdgeのIEモードタブが応答しなくなる場合があります。この不具合は、表示したサイトがモーダルダイアログボックスを使用していると発生する場合があります。

詳細は以下の記事参照。
Microsoft EdgeのIEモードタブが応答しなくなる不具合。KB5014699やKB5014668等で発生

この不具合は、Known Issue Rollback (KIR / 更新プログラムをアンインストールしなくても問題の部分だけをロールバックできる機能)を使用して修正されます。一般的なPC環境や、企業や組織に管理されていないPC環境の場合、放っておいても最大で24時間以内に自動的に修正されます。PCを再起動すると、早く修正される場合があります。

企業や組織等で管理されているPCでは、以下の特別なグループポリシーをインストールして設定することで解決できます。

詳細は『グループ ポリシーを使用して既知の問題ロールバックを展開する方法』(日本語ページは機械翻訳で意味不明な箇所あり。英語ページはこちら)をご覧ください。

2022年6月24日公開のプレビューリリースKB5014668以降をインストールした一部環境において、スタートメニューが開かない不具合が発生しています。スタートボタンをクリックしたり、Windowsキーを押してもスタートメニューが開かない場合があります。

詳細は以下の記事参照。
スタートメニューが開かない不具合。Windows11で発生。KB5015882 / KB5015814 / KB5014668に起因

この不具合は、Known Issue Rollback (KIR / 更新プログラムをアンインストールしなくても問題の部分だけをロールバックできる機能)を使用して修正されます。一般的なPC環境や、企業や組織に管理されていないPC環境の場合、放っておいても最大で24時間以内に自動的に修正されます。PCを再起動すると、早く修正される場合があります。

企業や組織等で管理されているPCでは、以下の特別なグループポリシーをインストールして設定することで解決できます。

詳細は『グループ ポリシーを使用して既知の問題ロールバックを展開する方法』(日本語ページは機械翻訳で意味不明な箇所あり。英語ページはこちら)をご覧ください。

[New]

2022年6月24日公開のプレビューリリースKB5014668以降をインストールすると、XPSビューアーでXPSファイルやOXPSファイルが開けない場合があります。この不具合は、ファイル内の言語が日本語や中国語の場合に発生します。

この不具合が発生すると、XPSビューアー内に「このページを表示できません」というエラーが表示されたり、CPU使用率が高くなったり、メモリ使用量が増加し続けることがあります。

このエラーが発生したあともXPSビューアーを起動しっぱなしにしていると、メモリ使用量が最大2.5GBに達したあと、XPSビューアーが終了する場合があります。

詳細は以下の記事参照。
XPSファイルが開けない不具合。Windows10およびWindows11で発生。2022年6月以降のWindowsUpdateが原因

一時的な対処方法として、KB5014668以降の更新プログラム(プレビューリリース、セキュリティ更新プログラム)をアンインストールすることで、XPSファイルおよびOXPSファイルを開けるようになります。

アンインストール手順の詳細は左記の記事をご覧ください。