MS、Windows10が正常に起動しない不具合を認める。KB5058379インストール後、BitLocker回復画面が表示されたり自動修復が始まる。最悪再起動ループに
Microsoftは、一部環境でWindows10が正常に起動しない不具合が発生していることを認めました。
不具合概要
日本時間で2025年5月14日にWindows Updateに配信されたWindows10用セキュリティ更新プログラムKB5058379をインストールすると、一部のWindows10 22H2およびWindows10 Enterprise LTSC 2021環境において、OS起動時にBitLocker回復画面が表示されて正常に起動しない場合があります。
この不具合は、以前からユーザーにより報告されていました。今回、Microsoftはこの不具合を認めました。
この不具合は、Intel第10世代以降のvProを搭載したプロセッサー(CPU)環境で、尚且つ、『Intel TXT』(または『Intel Trusted Execution Technology』とも呼ばれる)が有効になっていると発生します。
この不具合の影響を受ける環境は、KB5058379のインストール後にWindowsの起動に失敗し、自動修復が発生する場合があります。また、BitLockerを有効にしている環境ではBitLocker回復画面が表示されて、BitLocker回復キーの入力が求められます。
その後、この不具合の影響を受ける環境は、以下のいずれかの状態になります。
- 正常にロールバックされるまで、KB5058379のインストールが何度か試行される場合があります
- スタートアップ修復に失敗し、再起動ループに陥り、再びBitLocker回復画面が表示される場合があります
この不具合の影響を受けるOSおよび不具合を内包する更新プログラムは以下。
- Windows10 22H2 / Windows10 Enterprise LTSC 2021
KB5058379 (2025年5月14日公開 セキュリティ更新プログラム)
備考: もし、BitLocker回復キーがわからない・紛失した場合、Microsoft側でBitLocker回復キーの再作成はできません。BitLocker回復キーを見つける方法については『BitLocker 回復キーを見つける』のページをご覧ください。
今後の対応
現在、Microsoftはこの不具合の解決に取り組んでおり、近日中に修正した更新プログラムをMicrosoft Updateカタログにリリース予定とのことです。
対処方法・回避策
現時点でMicrosoftから本不具合が発生した際の対処方法や回避策は案内されていません。
しかし、ユーザー報告では、BIOS / UEFI設定から『Intel TXT』(『Intel Trusted Execution Technology』)を無効(Didable)にすることで、OSが正常に起動するようになったと報告されています。
この設定項目は、PCにもよりますがBIOS / UEFIの『Security』や『Virtualization』などのセクションにあるはずです。(PCによってはセクション名が異なる場合があります)
OSが起動せずにお困りの方は『Intel TXT』の無効化をお試しください。