ChromeやEdgeに市松模様が表示される不具合を回避する方法。GeForce環境で発生する異常表示

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ChromeやEdgeに市松模様が表示される不具合

以前よりGeForce環境において、Google ChromeやMicrosoft EdgeといったChromium系アプリケーションに市松模様のようなものが表示されるという不具合が発生しています。本記事では、ChromeおよびEdgeでこの不具合の発生を防ぐ・回避する方法をご紹介いたします。

ChromeやEdgeで市松模様の発生を防ぐ方法

前置き

まず、「市松模様の不具合ってなんぞ?」という方のために説明いたしますと、ChromeやEdgeなどのChromium系アプリケーションを使用していると、瞬間的にランダムに以下のような表示になる場合があります。

ランダムに市松模様が表示される
ランダムに市松模様が表示される

パッと見た感じだとハードウェアが壊れたのかと思ってしまい心臓によろしくありませんが、ご安心ください、ソフトウェア的なバグです。

この不具合の発生を防ぎ、正常な表示に直す方法はいくつかあります。その手順が以下。

『ハードウェアアクセラレーション』をオフにする

まず1つ目が『ハードウェアアクセラレーション』をオフ(無効)にすることです。オフにしても問題ない場合はこれだけで市松模様が表示されなくなります。

Chromeだと、右上の3点ボタン『︙』  → 『設定』 → 『システム』 → 『ハードウェア アクセラレーションが使用可能な場合は仕様する』のトグルをオフにしてブラウザを再起動。

Chrome: ハードウェアアクセラレーションの無効化
Chrome: ハードウェアアクセラレーションの無効化

Edgeだと、右上の3点ボタン『・・・』 → 『設定』 → 『システムとパフォーマンス』 → 『使用可能な場合はハードウェア アクセラレータを使用する』のトグルをオフにしてブラウザを再起動。

Edge: ハードウェアアクセラレーションの無効化
Edge: ハードウェアアクセラレーションの無効化

これで市松模様は表示されなくなります。

余談ですが、Discordもハードウェアアクセラレーションを無効にすれば直ります。(歯車アイコンの『ユーザー設定』 → 『詳細設定』) Discordで市松模様が表示される確率は低いですが、気になる場合はお試しください。このほかのChromium系アプリも、ハードウェアアクセラレーションを無効すれば(その設定項目があれば)直ります。

『Choose ANGLE graphics backend』を変更する

もう1つの方法は、『Choose ANGLE graphics backend』の設定を変更することです。この方法は、ハードウェアアクセラレーションを有効にしたままでも使えます。ハードウェアアクセラレーションを無効にしたくない場合はこちらの方法をご利用ください。(※Discordにこの設定項目はありません)

Chromeだとアドレスバーに『chrome://flags/#use-angle』と入力してエンター。『Choose ANGLE graphics backend』の項目を『D3D9』または『OpenGL』にしてください。その後、ブラウザを再起動(Relaunch)してください。

Chrome: 『D3D9』または『OpenGL』に変更
Chrome: 『D3D9』または『OpenGL』に変更

Edgeだとアドレスバーに『edge://flags/#use-angle』と入力してエンター。『Choose ANGLE graphics backend』の項目を『D3D9』または『OpenGL』にしてください。その後、ブラウザを再起動してください。

Edge: 『D3D9』または『OpenGL』に変更
Edge: 『D3D9』または『OpenGL』に変更

これで市松模様は表示されなくなります。

なお、環境によっては『OpenGL』にしても市松模様が表示される場合があります。その場合は、『D3D9』をお試しください。

この不具合の原因って何?

確固とした原因はまだ確定していませんが、本件の調査を行っているユーザーKsushaTeaKisa氏によると、Microsoftによって実装された、ChromiumがNVIDIAのグラボ・GPUで動画をレンダリングするために使用するオーバーレイ機能(Direct video composition overlays)のバグに起因しているといわれています。

NVIDIAは2023年9月13日にKsushaTeaKisa氏よりこの報告を受け、情報をMicrosoftと共有し、引き続き調査を行っています。