Phison CEO、SSD / NAND不足が10年続くと大胆予測。2026年以降に。そうなる理由とは

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Phison CEOであるPua Khein-Seng氏は、2026年以降にNANDフラッシュメモリ(SSDなどで使用されるフラッシュメモリ)が10年間も不足する事態に陥るという予測をしています。

そうなる理由とは何でしょうか。海外メディアのTom’s Hardwareが報じました。

Phison CEOは2026年以降、10年間NAND不足に陥ると予測している

台湾メディアのインタビューにおいて、SSDコントローラーメーカーPhisonのCEOであるPua Khein-Seng氏が、今後のNAND市場について以下のように語った。

2026年にNANDは深刻な不足状態に直面するでしょう。私は供給の逼迫が10年間は続くと考えています。

2022年以降、クラウド企業はモデルのトレーニングのためにGPUの確保に奔走してきました。トレーニングにはHBMが使用され、NANDフラッシュは関係ありませんでした。しかし、モデルが成熟しつつある今、巨額の投資を回収するにはどうすればよいでしょうか? それは推論を通してです。

私の見解では、クラウドプロバイダーによる数十億ドル規模の設備投資計画は、GPUだけに偏らず、ストレージへの割合が今後一層増すとみています。

ユーザーがいるからこそ収益が発生します。そしてユーザーはデータを生み出し、そのデータを保存する必要があります。つまり、データセンターは今後10年間、ストレージを増やし続ける必要があるということです。結局のところ、データセンターに重要な本質は、ストレージなのです。

― Phison CEO, Pua Khein-Seng

SSDの大容量化と低コスト化が進み、HBMメモリ中心のGPU競争からストレージが重視されるようになるにつれ、Pua氏の予測は現実になるだろう。

― Tom’s Hardware

あくまでもPua氏の予測のため、実際にどうなるかは定かではありません。しかし、Pua氏はPhison CEOという立場であるため、その言葉には、業界の動向、知識、これまでの経験に裏づけされたものがあるはずです。

Pua氏の予測通りにNAND、つまりSSD不足となれば、価格が高騰し、一般のPCユーザーへの影響も避けられません。いち消費者としては、Pua氏の予測が外れてほしいところですが、はたしてどうなるでしょうか。

Posted by にっち