Chromiumベースアプリの表示がおかしくなる不具合。一部のWindows11 24H2で発生。Chrome、Edge、Discord、Steamなどに影響。対処方法あり
一部のWindows11 24H2環境において、Chromiumベースのアプリの表示がおかしくなる不具合が発生しています。
不具合概要
一部のWindows11 24H2環境において、ALT + TABキーでゲームからChromiumベースのアプリ(Microsoft Edge、Google Chrome、Discord、Steamなど)へと切り替えると、切り替えたアプリで以下のような不具合が発生する場合があります。
- 画面の一部が固まる・フリーズする。例えば画面をスクロールしても一部が固まったままで表示が更新されない
- 稀に画面全体が固まってマウスカーソル周辺だけ表示が更新される
この不具合は、NVIDIA GeForce、AMD Radeon、Intel Arcなど、グラボ(GPU)に関係なく発生が確認されています。
不具合が発生する詳細な条件や確固とした原因は判明していませんが、Desktop Window Manager (DWM)とマルチプレーンオーバーレイ(Multiplane overlay / MPO)の競合により、本不具合が発生すると考えられています。
対処方法
この不具合にお困りの場合、以下の対処方法をお試しください。
対処方法A: OverlayMinFPSを0 & MPO有効
レジストリ『HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\Dwm』にDWORD『OverlayMinFPS』を作成して値を『0』に設定することで不具合が解決します。自動的にその設定を行うレジストリファイル(.reg)を用意しましたので、こちらをご利用ください。
ダウンロードした『overlayminfps-reg.zip』を解凍すると2つのファイルが出てきます。各ファイルの説明は以下。
- OverlayMinFPSを0に.reg
- 『OverlayMinFPS』を作成して値を『0』にし、本不具合を解決します
- OverlayMinFPSの項目削除(デフォルト).reg
- 『OverlayMinFPS』を削除してデフォルトの状態に戻します
『OverlayMinFPSを0に.reg』を実行してください。3回くらい確認画面が出てきますがすべて『はい』『OK』を選択してください。PCを再起動して不具合が修正されたかどうか確認してください。(もし、効果が見られない場合や、元の設定に戻したい場合は『OverlayMinFPSの項目削除(デフォルト).reg』を実行してください)
なお、過去にマルチプレーンオーバーレイ(MPO)を無効にした人は、有効(デフォルト設定は有効です)に戻してください。無効にしたかどうか覚えていない人は、とりあえずマルチプレーンオーバーレイのレジストリをダウンロードして有効化するレジストリを実行してください。
ダウンロードした『mpo-reg.zip』を解凍すると2つのファイルが出てきます。各ファイルの説明は以下。
- MPO無効.reg
- マルチプレーンオーバーレイを無効にします
- MPO有効(デフォルト).reg
- マルチプレーンオーバーレイを有効にします
『MPO有効(デフォルト).reg』を実行してPCを再起動してください。これでマルチプレーンオーバーレイが有効になります。OverlayMinFPSを0 & MPO有効状態で不具合が発生しないかどうか確認してください。
対処方法B: MPO無効
対処方法Aで効果が見られなかった場合は、対処方法Bをお試しください。まずは対処方法Aの『OverlayMinFPSの項目削除(デフォルト).reg』を実行して、元の状態に戻してください。
そして今度は逆に、マルチプレーンオーバーレイを無効にしてください。上記の『MPO無効.reg』を実行してください。PCを再起動して不具合が修正されたかどうか確認してください。(もし、効果が見られない場合や、元の設定に戻したい場合は『MPO有効(デフォルト).reg』を実行してください)
なお、マルチプレーンオーバーレイを無効にした場合、ボーダーレスウィンドウモードでゲームをすると、環境によってはわずかに遅延が感じられるかもしれません。