【Windows10】 WindowsUpdate 2025年6月 不具合情報 - プレビューリリース KB5061087

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日本時間で2025年6月25日にWindowsUpdateに配信されたWindows10用更新プログラムKB5061087の不具合情報です。

月例の翌々週以降に公開・配信される更新プログラムは『プレビューリリース』と呼ばれており、新たなセキュリティアップデートを含んでおらず、不具合の修正や機能改善のみの更新プログラムとなっています。特に問題がなければ次の月例に同梱されます。

『プレビューリリース』は文字通りに早期公開のプレビュー版なため、すぐにでも適用したい不具合の修正がない場合や、人柱になりたくない場合はスルーを推奨いたします。

以下、2025年6月25日に公開された更新プログラムの不具合およびその回避策・解決策になります。

更新履歴
初版。

Windows10 22H2用プレビューリリース: KB5061087

基本情報

KB5061087はWindows10 バージョン22H2用のプレビューリリースと呼ばれる累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで、機能の改善や不具合の修正などが施されます。ただし、あくまでもプレビュー版であることには注意が必要です。

この更新プログラムに新たな脆弱性の修正は含まれておらず、インストールしなくてもセキュリティ上の問題はありません。

▼機能改善や修正された不具合・更新プログラムのハイライト

  • モバイル通信事業者のCountry and Operator Settings Asset (COSA)プロファイルを最新のものへと更新
  • App PlatformsとFrameworksに以下のアップデートを行いました
    • WindowsプラットフォームにおけるComponent Object Model (COM)機能に影響する不具合を修正。この不具合によりRemote COMのアクティベーションが0x8001011エラーで失敗していました
    • Windowsに含まれるcurlツールのバージョンをv8.13.0へとアップデートしました
  • Entra ID Windows Account Manager (WAM)プラグインにおけるデバイス登録に影響する問題を修正
  • 使用されていない言語パックやオンデマンド機能(FOD)パッケージが完全に削除されない不具合を修正。この不具合により、不要なストレージが使用されたり、Windows Updateのインストール時間が長くなったりしていました
  • デュアルプロトコルインターフェースのUSB多機能プリンターに影響する不具合を修正。この不具合により、スキャン機能が使用できず、OS内蔵のスキャン機能が正常に動作しませんでした
  • スタートメニューに以下のアップデートを行いました
    • スタートメニューのジャンプリストが表示されなくなる不具合を修正
    • 更新プログラムのインストール後にスタートメニューが起動しない不具合を修正
  • WinSaSに関する以下のアップデートを行いました
    • 『設定』 → 『システム』 → 『詳細情報』の『Windows の仕様』が、本来なら『バージョン 22H2』のところ『バージョン 2009』と表示されていた不具合を修正
    • EEA (欧州経済地域)において、新しい既定のブラウザを設定すると、自動的にタスクバーおよびスタートメニューにピン留めされるように変更
    • 既定のブラウザを変更すると、HTTPおよび.pdfファイルの関連付けも変更されるようになりました
  • ForceAutoLogon構成とShift Overrideを使用しているキオスク端末において、サポート管理者によってロックおよびロック解除後にブルースクリーンエラーが発生する場合がある不具合を修正
  • SMB共有上のリソースに対してOplock breakリクエストを認めると、システムが応答しなくなる場合がある不具合を修正

追加情報

KB5061087は累積更新プログラムとなっており、2025年6月11日に配信されたセキュリティ更新プログラムKB5060533の内容も含まれています。2025年6月11~12日配信されたセキュリティ更新プログラムをインストールすると一部メーカー(富士通、Gigabyteなど)の特定PCにおいて、PC / Windowsが起動しなくなるという不具合が発生しています。

もし、当該PCを使用していて、KB5060533をインストールしておらず、何も対策をしていないと、KB5061087のインストール後にPCが起動しなくなる恐れがあります。

本件の詳細については以下の記事をご覧ください。また、当該機種をお使いの方は、メーカーWebサイトを見たり、不明な場合はメーカーに対応をお問い合わせください。

不具合情報

KB5061087には以下の既知の不具合があります。

既知の不具合
不具合概要回避策

Microsoft EdgeやGoogle Chromeなど、Chromiumベースのブラウザにおいて、96 DPI (100%スケーリング)で表示すると、日本語・中国語・韓国語(CJK)のテキストがぼやけたり不鮮明に表示される場合があります。

この不具合は2025年3月のプレビューリリース以降で実装されたNoto CJKフォントに起因しています。

詳細は以下の記事参照。
ブラウザの文字がぼやける不具合。Windows11やWindows10で発生。Windows Update / Noto CJKフォントに起因

一時的な対処方法として、Microsoftはモニターのスケーリングを125%か150%に設定するとこで、テキストが鮮明に表示されるようになると述べています。

ただ、モニターのスケーリングを125%や150%にすると、さまざまなアプリが大きく表示されるため、あまりおすすめはできません。

筆者としましては、ブラウザの文字が見づらい場合はブラウザ側のフォントを変更することをおすすめいたします。

詳細手順は左記のリンク先記事をご覧ください。