【Windows11】 WindowsUpdate 2025年9月 不具合情報 - セキュリティ更新プログラム KB5065431 / KB5065426 NDIやOBSがカクつく不具合を修正。AutoCAD等起動時のUAC表示問題に対処 [Update 7]

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Windows11 - WindowsUpdate

日本時間で2025年9月10日にWindowsUpdateに配信されたWindows11 23H2用セキュリティ更新プログラムKB5065431、Windows11 24H2用KB5065426の不具合情報およびその回避策・解決策です。

更新履歴 [記事初公開日: 2025/9/10]
① 24H2に『インストールに失敗する不具合』『ネットワーク上のPCに接続できない不具合』(ユーザー報告)を加筆。 [2025/9/11]
② 24H2の『ネットワーク上のPCに接続できない不具合』(ユーザー報告)に『対処方法B』を加筆。 [2025/9/12]
③ 24H2に『一部のアプリが正常に動作しない不具合』(ユーザー報告)を加筆。 [2025/9/12]
④ 24H2に『一部PCゲームのムービーシーン(動画)が赤くなる不具合』(ユーザー報告)を加筆。 [2025/9/15]
⑤ 23H2および24H2に『SMB v1で共有フォルダに接続できない不具合』(既知の不具合)を加筆。 [2025/9/16]
⑥ ③の『一部のアプリが正常に動作しない不具合』をMicrosoftが認めました。動画再生アプリが正常に動作しなくなる場合があります。既知の不具合に移動し、内容を改訂。 [2025/9/22]
⑦ Microsoftは2025年9月24日付け(現地時間)で、24H2に修正された不具合を追記しました。24H2に予期しないシステム状態が発生する不具合が修正された旨を加筆。 [2025/9/25][New]

Windows11 23H2用セキュリティ更新プログラム: KB5065431

基本情報

KB5065431はWindows11 バージョン23H2用のセキュリティアップデートを含む累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで脆弱性が修正されます。

▼更新プログラムのハイライト・修正された脆弱性や不具合

  • Windowsの脆弱性を修正
  • 日本時間で2025年8月13日以降にリリースされたセキュリティ更新プログラム以降をインストールしたWindows環境において、Office Professional Plus 2010やAutoCAD製品(2022~2026の各エディションやCivil 3D等)等、特定のアプリを起動すると、『ユーザー アカウント制御』(User Account Control / UAC)が表示されて管理者権限を要求されるという現象が発生しています。この現象に対処すべく、IT管理者は特定のアプリに対して『ユーザー アカウント制御』を表示させないように設定できるようになりました。設定方法については『Unexpected UAC prompts when running MSI repair operations after installing the August 2025 Windows security update』のページをご覧ください(※英語ページです。日本語ページもありますが機械翻訳です)
  • SMBサーバーの署名およびSMBサーバーのEPAに対するSMBクライアントの互換性を監査できるようになりました。詳細は『CVE-2025-55234 | Windows SMB Elevation of Privilege Vulnerability』のページをご覧ください
  • KB5065431には、2025年8月27日に配信されたプレビューリリースKB5064080の内容が含まれています

補足情報

上記の『更新プログラムのハイライト・修正された脆弱性や不具合』にも記している通り、今回の更新プログラムでは、AutoCAD等の起動時に『ユーザー アカウント制御』が表示される問題への対処(特定アプリだけUACを非表示に設定できるように)が含まれています。この問題にお困りだった方は上記リンク先をご覧ください。

不具合情報

KB5065431には以下の既知の不具合があります。

既知の不具合
不具合概要回避策

日本時間で2025年9月10日にWindows Updateに配信されたセキュリティ更新プログラムをインストールすると、NetBIOS over TCP/IP (NetBT)を経由したSMB v1接続で共有フォルダや共有ファイルにアクセス・接続できなくなる場合があります

詳細は以下の記事参照。
SMB v1で共有フォルダに接続できない不具合。2025年9月のWindows Updateに起因。Windows11、Windows10、Windows Serverで発生

一時的な対処方法として、TCPポート445の通信を許可することでこの不具合を回避できます。これにより、SMB接続は自動的にNetBTではなくTCPを使用し、正常に接続されます。

現在、Microsoftは本不具合の解決に取り組んでいるとのことです。

Windows11 24H2用セキュリティ更新プログラム: KB5065426

基本情報

KB5065426はWindows11 バージョン24H2用のセキュリティアップデートを含む累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで脆弱性が修正されます。

▼更新プログラムのハイライト・修正された脆弱性や不具合

  • Windowsの脆弱性を修正
  • 一部のプラットフォームで不正確な割り込み状態により予期しないシステム状態が発生する不具合を修正 [2025/9/25] [New]
  • 日本時間で2025年8月13日以降にリリースされたセキュリティ更新プログラム以降をインストールしたWindows環境において、Office Professional Plus 2010やAutoCAD製品(2022~2026の各エディションやCivil 3D等)等、特定のアプリを起動すると、『ユーザー アカウント制御』(User Account Control / UAC)が表示されて管理者権限を要求されるという現象が発生しています。この現象に対処すべく、IT管理者は特定のアプリに対して『ユーザー アカウント制御』を表示させないように設定できるようになりました。設定方法については『Unexpected UAC prompts when running MSI repair operations after installing the August 2025 Windows security update』のページをご覧ください(※英語ページです。日本語ページもありますが機械翻訳です)
  • 日本時間で2025年8月13日以降にリリースされたセキュリティ更新プログラム以降をインストールすると、NDIを使用した配信がひどくカクついたりラグったり切断されたりする不具合を修正。この不具合は、NDI Toolsや、NDIプラグイン(DistroAV)を使用したOBS Studioなど、NDIを使用する配信アプリが影響を受けていました
  • SMBサーバーの署名およびSMBサーバーのEPAに対するSMBクライアントの互換性を監査できるようになりました。詳細は『CVE-2025-55234 | Windows SMB Elevation of Privilege Vulnerability』のページをご覧ください
  • 入力関連に以下のアップデートを行いました
    • 特定の入力方法において、一部のアプリが入力に応答しなくなる不具合を修正
    • 一部のInternet Information Services (IIS)モジュールがIISマネージャーから消えてしまい、IISマネージャーのインターフェースを使ってIISを構成できなくなる不具合を修正
  • KB5065426には、2025年8月30日に配信されたプレビューリリースKB5064081の内容が含まれています
    • 一例を例を挙げると、KB5064081ではPowerShell 2.0が削除されます。Microsoftは以前よりPowerShell 2.0をWindows上から削除することを予告していました。KB5064081をインストールしていない方は、今回のKB5065426で削除されます(段階的ロールアウトのため、すぐには削除されないかもしれません)
    • その他、KB5064081には多くのアップデートが含まれています。詳細はKB5064081のページをご覧ください

補足情報

上記の『更新プログラムのハイライト・修正された脆弱性や不具合』にも記している通り、今回の更新プログラムでは、AutoCAD等の起動時に『ユーザー アカウント制御』が表示される問題への対処(特定アプリだけUACを非表示に設定できるように)が含まれています。この問題にお困りだった方は上記リンク先をご覧ください。

また、NDIを使用したOBS等での配信時にラグったりカクつきが発生する不具合も修正されています。本更新プログラムをインストールすることでこの不具合は発生しなくなります。

このほか、PowerShell 2.0も削除されます。

不具合情報

KB5065426には以下の既知の不具合とユーザー報告があります。

既知の不具合
不具合概要回避策

ホットパッチ(Hotpatch)を利用している環境において、日本時間で2025年9月10日公開のホットパッチKB5065426、または2025年9月10日公開のセキュリティ更新プログラムKB5065426をインストールすると、ホストおよびゲストの仮想マシン(VM)がPowerShell Direct (PSDirect)接続に失敗する場合があります。

これはホストおよびゲストのVMが両方とも2025年9月10日のアップデートを適用していない場合に発生します。

アップデートを適用済みのゲストVMが未適用のホストに接続しようとしたり、未適用のゲストVMが適用済みホストに接続しようとしたりすると発生します。

その際、イベントビューアーに『イベントID 4625』が記録される場合があります。

この不具合は2025年公開のホットパッチKB5066360にてすでに修正されています。この不具合にお困りの場合はホストおよびゲストVMにKB5066360をインストールしてください。

※ホットパッチは主に企業・組織向けのEnterprise環境でのみ利用可能です。一般ユーザー向け環境では利用できません。言い換えるならホットパッチを利用していない一般ユーザー環境でこの不具合が発生することはありません。

日本時間で2025年9月10日にWindows Updateに配信されたセキュリティ更新プログラムをインストールすると、NetBIOS over TCP/IP (NetBT)を経由したSMB v1接続で共有フォルダや共有ファイルにアクセス・接続できなくなる場合があります

詳細は以下の記事参照。
SMB v1で共有フォルダに接続できない不具合。2025年9月のWindows Updateに起因。Windows11、Windows10、Windows Serverで発生

一時的な対処方法として、TCPポート445の通信を許可することでこの不具合を回避できます。これにより、SMB接続は自動的にNetBTではなくTCPを使用し、正常に接続されます。

現在、Microsoftは本不具合の解決に取り組んでいるとのことです。

日本時間で2025年8月30日公開のプレビューリリースKB5064081以降(KB5065426含む)をインストールすると、一部のBlu-ray / DVD / デジタルTVアプリケーションが正常に動作しなくなり、まともに動画を再生できなくなる場合があります。

この不具合はデジタル著作権管理(DRM)などで保護されたコンテンツで発生が確認されています。具体的には以下の症状などが発生する場合があります。

  • 再生ができない
  • 画面が真っ黒(ブラックスクリーン)になる
  • 再生が頻繁に途切れる
  • 著作権保護エラーが発生する

また、富士通のアナウンスでは少なくとも以下のアプリがこの不具合の影響を受けることが確認されています。

  • DigitalTVbox
    • 1~2分に1回、画面が5秒ほど暗くなる
  • PowerDVD
    • Blu-ray DiscやDVDの再生ができない。エラーコード0102や0122が発生する
  • WinDVD 10
    • Blu-ray DiscやDVDの再生ができない
  • テレビ番組リンク
    • コンテンツの試聴ができない
詳細は以下の記事参照。
Blu-rayやDVD、デジタルTVが正常に再生できない不具合。Windows11 24H2で発生。MSが発表。KB5065426とKB5064081が原因

現在、Microsoftはこの不具合の修正に取り組んでおり、今後のWindows Updateで修正を予定しています。

一時的な対処方法としては、KB5065426 / KB5064081をアンインストールすることで、本不具合は発生しなくなります。

更新プログラムのアンインストール手順は左記リンク先をご覧ください。

ユーザー報告
不具合概要回避策

一部環境において、KB5065426のインストールに失敗するとの報告が出ています。Windows Updateの画面で『0x800f081f』『0x800f0991』などのエラーで失敗したり、インストールが完了しても再起動後に7%で元に戻される場合があります。

なお、この不具合はあくまでも一部環境でのみ発生しているものであり、すべての環境で発生するものではありません。

詳細は以下の記事参照。
KB5065426のインストールに失敗するとの不具合報告。0x800f081fや0x800f0991などのエラーが表示されたり、再起動後に7%で元に戻される。Windows11 24H2にて発生

システム要件を満たした通常のWindows11 PCの場合は、『設定』 → 『システム』 → 『回復』 → 『Windows Update で問題を解決する』をお試しください。(Windows11非対応PC (TPM要件を満たしていないなど)ではこの手順を実行しないでください。失敗します)

その後、Windows Updateを実行して成功するかご確認ください。

もし、上記手順で上手くいかなかった場合は『Windows Updateのエラーを簡単に修正する方法』をお試しください。

一部環境において、日本時間で2025年8月30日公開のプレビューリリースKB5064081以降(KB5065426含む)をインストールすると、ネットワーク上のPC、共有フォルダや共有プリンターに接続できなくなるとの不具合報告が出ています。

KB5064081以降をインストールしたネットワーク上のPCにはアクセスできなくなり、KB5064081以降をインストールしていないPCにはアクセスできます。

詳細は以下の記事参照。
ネットワーク上のPCに接続できない不具合。共有フォルダや共有プリンターにアクセス不能。KB5065426やKB5064081に起因。Windows11 24H2にて発生

▼対処方法A

この不具合が発生している場合、一時的な対処方法として、KB5065426 / KB5064081をアンインストールすることでアクセスできるようになると報告されています。

更新プログラムのアンインストール手順は左記リンク先をご覧ください。

▼対処方法B

アクセス先PCが同じSIDということに起因しており、SIDを変更することで問題が解決したと報告されています。(例えば、OSドライブのクローンを使用している場合に同じSIDになります)

詳細は左記リンク先をご覧ください。

一部環境において、日本時間で2025年8月30日公開のプレビューリリースKB5064081以降(KB5065426含む)をインストールすると、ネットワーク上のPC、共有フォルダや共有プリンターに接続できなくなるとの不具合報告が出ています。

KB5064081以降をインストールしたネットワーク上のPCにはアクセスできなくなり、KB5064081以降をインストールしていないPCにはアクセスできます。

詳細は以下の記事参照。
ネットワーク上のPCに接続できない不具合。共有フォルダや共有プリンターにアクセス不能。KB5065426やKB5064081に起因。Windows11 24H2にて発生

▼対処方法A

この不具合が発生している場合、一時的な対処方法として、KB5065426 / KB5064081をアンインストールすることでアクセスできるようになると報告されています。

更新プログラムのアンインストール手順は左記リンク先をご覧ください。

▼対処方法B

アクセス先PCが同じSIDということに起因しており、SIDを変更することで問題が解決したと報告されています。(例えば、OSドライブのクローンを使用している場合に同じSIDになります)

詳細は左記リンク先をご覧ください。

日本時間で2025年8月30日公開のプレビューリリースKB5064081以降(KB5065426含む)をインストールすると、一部PCゲーム(主に国産ゲーム、国産アドベンチャーゲーム)のOPやEDなど、動画が流れるムービーシーン / カットシーンが赤くなる・真っ赤になる不具合が発生しています。

詳細は以下の記事参照。
一部PCゲームのムービーシーン(動画)が赤くなる不具合。どんなギャルゲーもホラー風になって台無し。Windows11 24H2で発生。KB5065426やKB5064081が原因

一時的な回避策としては、現状、KB5065426 / KB5064081をアンインストールするしかありません。

更新プログラムのアンインストール手順は左記リンク先をご覧ください。