【Windows10】 WindowsUpdate 2022年11月 不具合情報 - プレビューリリース KB5020030 [Update 4]

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2022年11月16日にWindowsUpdateに配信されたWindows10用更新プログラムKB5020030の不具合情報です。

月例の翌週以降に公開・配信される更新プログラムは『プレビューリリース』と呼ばれており、新たなセキュリティアップデートを含んでおらず、不具合の修正や機能改善のみの更新プログラムとなっています。特に問題がなければ次の月例に同梱されます。

『プレビューリリース』は文字通りに早期公開のプレビュー版なため、すぐにでも適用したい不具合の修正がない場合や、人柱になりたくない場合はスルーを推奨いたします。不具合の修正内容の詳細については各更新プログラムのリンク先よりご確認くださいませ。

以下、2022年11月16日に公開された更新プログラムの不具合およびその回避策・解決策になります。『.NET Framework』など、その他の更新プログラムやWindows Server固有の不具合は割愛しています。

更新履歴
① デスクトップやタスクバーが一瞬消えたり、PCが応答しなくなる既知の不具合を加筆。 [2022/11/18]
② 一部アプリが正常に動作しなくなる既知の不具合を加筆。 [2022/12/7]
③ タスクバーやシステムが不安定になる既知の不具合を加筆。 [2022/12/18]
④ データベースへのアクセスに失敗する既知の不具合の回避策を加筆。 [2021/1/7] [New]

Windows10 22H2 / 21H2 / 21H1用プレビューリリース: KB5020030

基本情報

KB5020030はWindows10 バージョン22H2 / 21H2 / 21H1用のプレビューリリースと呼ばれる累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで、機能の改善や不具合の修正などが施されます。ただし、あくまでもプレビュー版であることには注意が必要です。

この更新プログラムに新たな脆弱性の修正は含まれておらず、インストールしなくてもセキュリティ上の問題はありません。

▼機能改善や修正された不具合・更新プログラムのハイライト

  • 特定のプリンターにおいて、印刷の出力がズレる不具合を修正
  • Microsoft Remote Desktopを使用するとMicrosoft Direct3D 9 (D3D9)が動作しなくなる不具合を修正
  • タスクバーが画面上部にあるときや、『小さいタスク バー ボタンを使う』をオンにしたときでも検索ボックスが表示されるようになりました
  • フィジー共和国のサマータイムに対応
  • 企業や組織によって管理されているPCへのアプリのインストールの信頼性向上
  • Microsoft Storeのアップデートに失敗する不具合を修正
  • Windows Lock Down Policy (WLDP)で実行されるアプリケーションが正常に動作しなくなる場合がある不具合を修正

不具合情報

KB5020030には以下の既知の不具合があります。

既知の不具合
不具合概要回避策

Windows10 バージョン21H2 / 21H1 / 20H2 / 2004に搭載されている新しい日本語IMEを使用していると、アプリケーションにおいて、ローマ字/カナ入力モードが自動的に切り替わらない場合があります。

開発者向け情報: アプリケーションが『ImmSetConversionStatus』関数、またはVK_KANAキーエミュレーションを使用している場合、この不具合の影響を受けます。

詳細は以下の記事参照。
新しいIMEにまた不具合。入力モードが自動で切り替わらない。対処方法あり

以下のいずれかの対処方法をご検討ください。

< 対処方法A >
手動で入力モードを変更する。

< 対処方法B >
以前のバージョンのIMEを使用する。『設定』 → 『設定の検索』に「日本語 IME の設定」と入力して『日本語 IME の設定』を開く → 『全般』 → 一番下の『以前のバージョンの Microsoft IME を使う』をオンに変更することでこの不具合を回避できます。

『以前のバージョンの Microsoft IME を使う』をオンに変更

カスタムオフラインメディアまたはカスタムISOイメージからWindows10をインストールした環境だと、この更新プログラムによってMicrosoft Edge Legacyが削除されても、新しいMicrosoft Edgeに自動的に置き換えられない場合があります。

この不具合は、カスタムオフラインメディアまたはISOイメージが、2021年3月29日以降にリリースされたスタンドアロンのサービススタック更新プログラム(SSU)を最初にインストールせずに、この更新プログラムをイメージにスリップストリームして作成された場合にのみ発生します。

なお、WindowsUpdateに直接接続して更新プログラムを受信するデバイスは影響を受けません。これにはWindows Update for Businessを使用しているデバイスも含まれます。

この不具合を回避するには、最新の累積更新プログラム(LCU)をスリップストリームする前に、まず2021年3月29日以降にリリースされたスタンドアロンのサービススタック更新プログラム(SSU)をカスタムオフラインメディアまたはISOイメージにスリップストリームしてください。

1. 以下のコマンドでmsuからcabを抽出します。(KB5000842での例)

expand Windows10.0-KB5000842-x64.msu /f:Windows10.0-KB5000842-x64.cab <保存先のパス>

2. 以下のコマンドでcabからSSUを抽出します。

expand Windows10.0-KB5000842-x64.cab /f:* <保存先のパス>

3. これでSSU cab『SSU-19041.903-x64.cab』が作成されます。このファイルを最初にイメージスリップストリームして、次にLCUを入れてください。

カスタムメディアを使用してOSをインストールした際にこの不具合が発生した場合は、新しいMicrosoft Edgeを直接ダウンロードして手動インストールすることで、この不具合に対処できます。新しいMicrosoft Edge for businessを広範囲に展開する必要がある場合は、『ビジネス向け Microsoft Edge をダウンロードして展開する』を参照してください。

2022年10月12日以降にリリースされた更新プログラムをインストールすると、ドメイン参加に『0xaac (2732): NERR_AccountReuseBlockedByPolicy』エラーで失敗する場合があります。

詳細は以下の記事参照。
KB5018410やKB5018482などに複数の不具合。ドメイン参加に失敗、OneDriveが突然終了

この不具合は、2022年10月12日の更新プログラムでの仕様変更に起因しています。この不具合は一般ユーザーが影響を受けることはほぼありません。

この不具合の詳細についてはこちらのページをご覧ください。

現在、Microsoftはこの不具合への対応を検討しています。

2022年11月9日に公開・配信された更新プログラムをインストールすると、サインインに失敗するなど、Kerberos認証に不具合が発生する場合があります。この不具合は、環境内のすべてのKerberos認証に影響する恐れがあります。

なお、一般ユーザーが自宅で使用するようなWindows PCはこの不具合の影響を受けません。

詳細は以下の記事参照。
Windows10や11、Serverなどに複数の不具合。主に企業・組織に影響。KB5019959やKB5019081などが原因

Microsoftから本不具合の回避策は案内されていませんが、当該更新プログラム(KB5019959)をアンインストールすることで正常な挙動に戻るはずです。ただし、セキュリティ更新プログラムをアンインストールすると、脆弱性が未修正のままになることには注意が必要です。

現在、Microsoftは解決に取り組んでおり、今後数週間で修正を見込んでいます。

2022年10月以降の更新プログラムをインストールすると、一時的にネットワークから切断した後などに、DirectAccessに再接続できなくなる場合があります。一般ユーザーが自宅で使用するようなWindows PCや、DirectAccessを使用していない環境はこの不具合の影響を受けません。

詳細は以下の記事参照。
Windows10や11、Serverなどに複数の不具合。主に企業・組織に影響。KB5019959やKB5019081などが原因

この不具合は、Known Issue Rollback (KIR / 更新プログラムをアンインストールしなくても問題の部分だけをロールバックできる機能)を使用して修正されます。KIRが適用されるまで最大24時間かかる場合があります。PCを再起動すると、早く修正される場合があります。

企業や組織等で管理されているPCでは、以下の特別なグループポリシーをインストールして設定することで解決できます。

詳細は『グループ ポリシーを使用して既知の問題ロールバックを展開する方法』(日本語ページは機械翻訳で意味不明な箇所あり。英語ページはこちら)をご覧ください。

Windows10 バージョン22H2 / 21H2 / 21H1環境において、デスクトップやタスクバーが一瞬消えたり、PCが応答しなくなる場合があります。

この不具合は、2022年8月27日公開のプレビューリリースKB5016688以降をインストールした環境で発生します。

詳細は以下の記事参照。
デスクトップやタスクバーが消えたり反応しなくなる不具合。Windows10で発生

この不具合は、Known Issue Rollback (KIR / 更新プログラムをアンインストールしなくても問題の部分だけをロールバックできる機能)を使用して修正されます。一般的なPC環境や、企業や組織に管理されていないPC環境の場合、放っておいても最大で24時間以内に自動的に修正されます。PCを再起動すると、早く修正される場合があります。

企業や組織等で管理されているPCでは、以下の特別なグループポリシーをインストールして設定することで解決できます。

詳細は『グループ ポリシーを使用して既知の問題ロールバックを展開する方法』(日本語ページは機械翻訳で意味不明な箇所あり。英語ページはこちら)をご覧ください。

2022年11月9日以降の更新プログラムをインストールすると、一部のアプリケーションが正常に動作しなくなる場合があります。具体的にはMicrosoft ODBC SQL Server Driver (sqlsrv32.dll)を使用するアプリが、データベースへのアクセスに失敗することがあります。

お使いのアプリが『sqlsrv32.dll』を使用しているかどうかわからない場合は、コマンドプロンプトから『tasklist /m sqlsrv32.dll』を実行してください。このコマンドにより『sqlsrv32.dll』を使用しているアプリが実行されているかどうかがわかります。

詳細は以下の記事参照。
KB5019959やKB5020030などに新たな不具合。データベースへのアクセスに失敗。Windows10や11、Serverなど、サポート中の全OSに影響

[New]

この不具合にお困りの場合、以下のいずれかを行うよう、Microsoftは案内しています。

  • アプリがデータソース名(DSN / Data Source Name)を使用してODBC接続を選択している場合、あるいは選択できる場合、Microsoft ODBC Driver 17 for SQL Serverをインストールし、アプリでそれを選択してDSNを使用してください。(備考: 最新版のMicrosoft ODBC Driver 17 for SQL Serverは、Microsoft ODBC Driver 18 for SQL Serverよりも、Microsoft ODBC SQL Server Driver (sqlsrv32.dll)を使用しているアプリとの互換性が高いため、17の使用を推奨しています)
  • DSNを使用できないアプリの場合、DSNを使用できるようにアプリを修正するか、Microsoft ODBC SQL Server Driver (sqlsrv32.dll)よりも新しいODBCドライバを使用してください

もし、いずれも行えない場合は、2022年11月9日以降の更新プログラム(セキュリティ更新プログラム、プレビューリリース)をアンインストールすることで一時的に回避できます。ただし、セキュリティ更新プログラムをアンインストールすると、脆弱性が未修正のままになるため注意が必要です。

現在、Microsoftは不具合の解決に取り組んでおり、今後のアップデートで修正を予定しています。

2022年9月21日公開のプレビューリリースKB5017380以降をインストールすると、タスクバーが正常に動作しなくなったり、システムが不安定になる場合があります。具体的には、以下のような症状が発生する場合があります。

  • タスクバーが応答しなくなる
  • Windows Explorerが応答しなくなる
  • タスクバーの『天気』や『ニュースと関心事項』のウィジェットおよびアイコンの表示がちらつく
  • これらの問題発生時にMicrosoft WordやExcelなどのOfficeアプリを開いていると、巻き添えでOfficeアプリも応答しなくなる
詳細は以下の記事参照。
タスクバーやシステムが不安定になるなどの不具合。WindowsUpdateに起因。Windows10で発生

この不具合は、Known Issue Rollback (KIR / 更新プログラムをアンインストールしなくても問題の部分だけをロールバックできる機能)を使用して修正されます。一般的なPC環境や、企業や組織に管理されていないPC環境の場合、放っておいても最大で24時間以内に自動的に修正されます。PCを再起動すると、早く修正される場合があります。

企業や組織等で管理されているPCでは、以下の特別なグループポリシーをインストールして設定することで解決できます。

詳細は『グループ ポリシーを使用して既知の問題ロールバックを展開する方法』(日本語ページは機械翻訳で意味不明な箇所あり。英語ページはこちら)をご覧ください。