グラボのIPCはどれだけ向上した?Blackwell vs. Ada Lovelace、RDNA 4 vs. RDNA 3。GeForce RTX 5000シリーズもRadeon RX 9000シリーズも衝撃の結果
NVIDIAからはBlackwell世代のGeForce RTX 5000シリーズが、AMDからはRDNA 4世代のRadeon RX 9000シリーズが現行世代モデルとして発売されています。これらのグラボは、前世代と比較してどれくらいIPCが向上したのでしょうか。海外メディアのComputerBaseにより、その検証が行われました。
テスト方法
Blackwell / GeForce RTX 5000シリーズ vs. Ada Lovelace / GeForce RTX 4000シリーズ
NVIDIAグラボの場合、GeForce RTX 5000シリーズ(Blackwell)とGeForce RTX 4000シリーズ(Ada Lovelace)とで、CUDA数が完全に同じ製品はありません。そのため、CUDA数の近いGeForce RTX 5070 Ti (8960CUDA)とGeForce RTX 4070 Ti SUPER (8448CUDA)を使用して、CUDA数の差、約6%をGPUの動作クロックで調整しています。前者は2360MHzで、後者は2500MHzで動作させています。
VRAMに関しては、GeForce RTX 5070 Tiを最大限までアンダークロックしても13500MHzが限界でメモリ帯域幅864GB/s、GeForce RTX 4070 Ti SUPERは最大限までオーバークロックしても12256MHzが限界でメモリ帯域幅784GB/sとなっています。
RDNA 4 / Radeon RX 9000シリーズ vs. RDNA 3 / Radeon RX 7000シリーズ
AMDグラボの場合、Radeon RX 9060 XT (RDNA 4)とRadeon RX 7600 XT (RNDA 3)が同じ32CU (2048SP換算)なのでこの2つを使用します。
GPU動作クロックは、Radeon RX 9060 XTが2860~2890MHz、Radeon RX 7600 XTが2730~2800MHzで動作しています。VRAMに関しては、Radeon RX 9060 XTが10000MHz、Radeon RX 7600 XTが9748MHzとなっています。(これ以上近づけることはできませんでした)
極力、現行世代と前世代を近い設定にしていますが、NVIDIAもAMDも、100%前世代と同じ状態でのテストではないことはご留意ください。
ベンチマーク結果
ということで、上記設定でのベンチマーク結果が以下になります。ベンチマーク結果は複数のゲームタイトルでの平均パーセントになります。まずはNVIDIA Blackwell vs. Ada Lovelaceがこちら。
▼Blackwell (RTX 5070 Tiカスタム設定) vs. Ada Lovelace (RTX 4070 Ti SUPERカスタム設定)
なんと、BlackwellとAda Lovelaceとで、差はほとんどありません。ラスタライズ、レイトレーシング、パストレーシング、いずれも±1%といったレベルです。ComputerBaseの結論として、GeForce RTX 5000シリーズは、前世代よりも多いCUDA数、高いクロック、高消費電力、そして新機能(DLSS 4 Multi Frame Generation)によって、GeForce RTX 4000シリーズを上回るパフォーマンスを実現していると述べています。
次にAMD RDNA 4 vs. RDNA 3がこちら。
▼RDNA 4 (RX 9060 XTカスタム設定) vs. RDNA 3 (RX 7600 XTカスタム設定)
RDNA 4 vs. RDNA 3では顕著な違いが見られます。RDNA 4は、RDNA 3からラスタライズで20%、レイトレーシングで31%、パストレーシングで83%も向上しています。特にパストレーシングの伸びは凄まじいものとなっています。
RDNA 4は、アーキテクチャの変更による確かなパフォーマンスアップが見られました。