Zen 6世代のAPU『Medusa Point』は最大22コアか。しかし、iGPU性能は残念なことに?
早くもZen 6世代のAPUに関する情報がリークされました。
ハードウェアリーカーのHXL氏によると、Zen 6世代のAPU『Medusa Point』は以下のような構成になるとのこと。
HXL氏によるMedusa Pointのリーク
最大で、12C CCD + 4C + 4D + 2LP + 8CU RDNA 3.5+とされています。これだけ見ても「??」となるかもしれませんので説明を。
まず、Zen 6のCCDは1CDDあたり12コアとされています。それを表したのが12C CCDです。(次に説明しますが12Cの『C』はClassicです)
次に4CのCですが、これはClassicの略で4Classicコアを示しています。ClassicコアはIPCとクロックを重視した従来型のコアです。つまり通常のZen 6コアに該当します。
次に4DのDですが、これはDenseの略で4Denseコアを示しています。DenseコアはIPCと電力効率を重視し、その分、動作クロックが低めのコアです。つまりZen 6cコアに該当します。
最後に2LPですが、こちらはIOD(I/Oダイ)に含まれるコアで、ダイスペースの有効活用と電力効率を重視した低電力コア(LP = Low-Power)です。過去のMoore’s Law is Deadによるリークでは、LPコアはZen 5になるといわれていますが、実際どうなるかはわかりません。
これらを合計すると、『Medusa Point』は最大22コアになるとHXL氏は述べています。
まとめると以下。
▼Medusa Pointのコア構成
- Ryzen 9モデル
- Zen 6世代の12コアのCCDが1基
- Zen 6世代の4コアZen 6 + 4コアZen 6cのCCDが1基
- IODにZen 5世代(?)の2LPコア
- 合計最大22コア
- iGPUはRDNA 3.5+世代が最大8CU
- Ryzen 7 / 5モデル
- Zen 6世代の4コアZen 6 + 4コアZen 6cのCCDが1基
- IODにZen 5世代(?)の2LPコア
- 合計最大10コア
- iGPUはRDNA 3.5+世代が最大8CU
HXL氏の発言は簡略化されていてわかりにくいですが、上記解釈で合っているはずです。Zen 6世代のAPU、Medusa Pointの上位モデルはかなりの多コアになるようです。
そして最後の注目点はiGPU。8CUです。これを見て「おや??」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。Zen 5世代のAPU、Strix PointやGorgon PointはRDNA 3.5世代のiGPUが最大16CU搭載されています。
Medusa Point | Stix Point Gorgon Point | |
アーキテクチャ | Zen 6 | Zen 5 |
CPU | 最大22コア? (内2LPコアはZen 5?) | 最大12コア |
iGPU | RDNA 3.5+ 最大8CU? | RDNA 3.5 最大16CU |
Medusa PointのGPUアーキテクチャはRDNA 3.5+とされていますが、前世代の半分の8CUです。RDNA 3.5+でどれほどの性能向上があるのかは定かではありませんが、物理的に8CUというスペックはRDNA 3.5の16CUよりも低い性能になることが予想されます。
APUを求めている人の多くは、グラフィック性能に期待しているはずです。にもかかわらず、次世代でそのグラフィック性能が低下するというのは考えにくいものがあります。正直なところ何かの間違いではないかと筆者は思っています。あるいはCU数が盛られたモデルが別途用意されているか。
いずれにしても、HXL氏の情報はあくまでも早期のリーク情報です。情報に誤りがあったり、今後変更となる可能性があることはご留意ください。参考程度に見ておいてください。