【Windows11】 WindowsUpdate 2022年3月 不具合情報 - プレビューリリース KB5011563 [Update 1]

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Windows11 - WindowsUpdate

2022年3月29日にWindowsUpdateに配信されたWindows11用更新プログラムKB5011563の不具合情報です。

月例の翌週以降に公開・配信される更新プログラムは『プレビューリリース』と呼ばれており、新たなセキュリティアップデートを含んでおらず、不具合の修正や機能改善のみの更新プログラムとなっています。特に問題がなければ次の月例に同梱されます。

『プレビューリリース』は文字通りに早期公開のプレビュー版なため、すぐにでも適用したい不具合の修正がない場合や、人柱になりたくない場合はスルーを推奨いたします。不具合の修正内容については各更新プログラムのリンク先よりご確認くださいませ。

以下、2022年3月29日に公開された更新プログラムの不具合およびその回避策・解決策になります。『.NET Framework』など、その他の更新プログラムやWindows Server固有の不具合は割愛しています。

更新履歴
① 更新プログラムのハイライトに既定のブラウザの変更方法が改善された旨を加筆。 [2022/3/30] [New]

Windows11 21H2用プレビューリリース: KB5011563

基本情報

KB5011563はWindows11 バージョン21H2用のプレビューリリースと呼ばれる累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで、機能の改善や不具合の修正などが施されます。ただし、あくまでもプレビュー版であることには注意が必要です。

この更新プログラムに新たな脆弱性の修正は含まれておらず、インストールしなくてもセキュリティ上の問題はありません。

▼機能改善や修正された不具合・更新プログラムのハイライト

  • 既定のブラウザの変更方法が改善。『既定値に設定』ボタンを押すことで一括して設定できるようになりました。詳細はこちらの記事をご覧ください [New]
  • 優先度の高いトースト通知を最大3つまで同時に表示できるようになりました。この機能は、OSのWindows通知を使った通話やリマインダー、アラームの通知を送信するアプリに適しています。その結果、3つの高優先度通知と1つの通常優先度通知の最大4つのトースト通知が同時に表示される場合があります
  • Microsoft OneDriveのファイル名を変更してEnterキーを押した後に、フォーカスが外れることがある不具合を修整
  • 『ウィジェット』という単語を検索すると、設定ページが表示されるようになりました
  • OSをアップグレードすると、Universal Windows Platform (UWP)アプリの自動起動がオフになる不具合を修正
  • SystemSettings.exeが動作しなくなる不具合を修正
  • Microsoft Outlookのオフライン検索で最近の電子メールが表示されない不具合を修正。この不具合はsearchindexer.exeに起因します
  • Windowsの起動時間が長くなる不具合を修正。この不具合は、5Gワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)デバイスの起動が遅い場合、ネットワーキングAPIのUIスレッドが応答を停止するために発生していました
  • サインインしているユーザー数が100を超えると、RDS (Remote Desktop Service)サーバーが不安定になる不具合を修正。この不具合により、Windows Server 2019でRDSを使用して公開アプリケーションにアクセスすることができなくなりました
  • DirectX kernel componentのブルーススクリーンエラー(0xD1, DRIVER_IRQL_NOT_LESS_OR_EQUAL)を修正
  • ユーザーアカウント制御(UAC)ダイアログで、特権を要求するアプリケーションを正しく表示できない不具合を修正

追加情報

Microsoftは、非対応環境にWindows11をインストールした場合、WindowsUpdateを受け取ることが保証されなくなると述べていますが、2022年3月29日時点では非対応環境にも更新プログラムが降ってきています。

不具合情報

KB5011563には以下の既知の不具合があります。

既知の不具合
不具合概要回避策

新しい日本語IMEを使用していると、アプリケーションにおいて、ローマ字/カナ入力モードが自動的に切り替わらない場合があります。

開発者向け情報: アプリケーションが『ImmSetConversionStatus』関数、またはVK_KANAキーエミュレーションを使用している場合、この不具合の影響を受けます。

詳細は以下の記事参照。
新しいIMEにまた不具合。入力モードが自動で切り替わらない。対処方法あり

以下のいずれかの対処方法をご検討ください。

< 対処方法A >
手動で入力モードを変更する。

< 対処方法B >
以前のバージョンのIMEを使用する。『設定』 → 『設定の検索』に「日本語 IME の設定」と入力して『日本語 IME の設定』を開く → 『全般』 → 一番下の『以前のバージョンの Microsoft IME を使う』をオンに変更することでこの不具合を回避できます。

『以前のバージョンの Microsoft IME を使う』をオンに変更

2022年1月12日にリリースされたKB5009566以降をインストールした環境で、コントロールパネルの『バックアップと復元 (Windows 7)』からシステム修復ディスク(CDまたはDVD)を作成すると、システム修復ディスクから起動できない場合があります。

詳細は以下の記事参照。
システム修復ディスクが起動しない不具合。Windows10 KB5011543やWindows11 KB5011493等で発生

Microsoftから本不具合の対処方法や回避策は案内されていません。2022年1月12日までの更新プログラムを全てアンインストールすれば不具合は発生しませんが、そうすると脆弱性が未修正のままになってしまうため注意が必要です。

Microsoftは、解決に取り組んでおり、今後のアップデートで修正を予定しています。