KB5012643にアプリが起動しない・動作しない不具合。.NET Framework 3.5アプリに影響
Microsoftは、2022年4月26日にWindowsUpdateに配信されたWindows11用プレビューリリースKB5012643をインストールすると、.NET Framework 3.5で作成された一部アプリケーションが起動しなくなったり、正常に動作しなくなるなどの不具合が発生していることを発表しました。
不具合概要
2022年4月26日に配信されたWindows11用プレビューリリースKB5012643をインストールすると、.NET Framework 3.5で作成された一部アプリケーションが起動しなくなったり、正常に動作しなくなるなど、何かしらの問題が発生する場合があります。
この不具合は、Windows Communication Foundation (WCF)やWindows Workflow (WWF)といった.NET Framework 3.5のコンポーネントを仕様しているアプリ・プログラムで発生します。
一例として、日本国内では以下のピー・シー・エー株式会社製アプリケーションが正常に動作しなくなることが確認されています。
- PCA Xシリーズ (注: すでにサポート終了)
- PCA hyper/DXシリーズ(オンプレミス版)の自動アップデート
- PCA Dream21 給与計算(P)モジュール
- PCA Dream21 人事管理モジュール
- PCA Dream21 マイナンバー管理ツール
対処方法・回避策
この不具合の対処方法は3つあります。不具合にお困りの場合は、以下のいずれかを実行してください。
回避策A: KB5012643をアンインストールする
一時的な対処方法として、KB5012643をアンインストールするよう、Microsoftは案内しています。アンインストール手順は以下。
更新プログラムのアンインストール方法 |
回避策B: 『.NET Framework 3.5』と『Windows Communication Foundation』を有効化
万が一、KB5012643が上手くアンインストールできなかったり、何かしらの理由でアンインストールしたくない場合は、 『.NET Framework 3.5』と『Windows Communication Foundation』を再度有効することでも不具合を回避できます。
スタートボタンを押してサーチボックス(『検索するには、ここに入力します』)に『Windows 機能』と入力してください。すると『Windows 機能の有効化または無効化』というダイアログが表示されますので、それを選択。
『.NET Framework 3.5 (.NET 2.0 および 3.0を含む)』『Windows Communication Foundation HTTP アクティブ化』『Windows Communication Foundation 非HTTP アクティブ化』の計3つにチェックを入れて『OK』を押してください。これで完了です。
回避策C: 『.NET Framework 3.5』と『Windows Communication Foundation』を有効化 - コマンドプロンプト版
上記、回避策Bをコマンドプロンプトから実行する方法です。コマンドプロンプト(管理者として実行)を起動して、以下のコマンドを実行してください。
dism /online /enable-feature /featurename:netfx3 /all |