【Windows11 24H2】 WindowsUpdate 2025年5月 不具合情報 - プレビューリリース KB5058499 多数の不具合修正・機能追加 [Update 1]
WindowsUpdate

日本時間で2025年5月29日にWindowsUpdateに配信されたWindows11 バージョン24H2用更新プログラムKB5058499の不具合情報です。
月例の翌々週以降に公開・配信される更新プログラムは『プレビューリリース』と呼ばれており、新たなセキュリティアップデートを含んでおらず、不具合の修正や機能改善のみの更新プログラムとなっています。特に問題がなければ次の月例に同梱されます。
『プレビューリリース』は文字通りに早期公開のプレビュー版なため、すぐにでも適用したい不具合の修正がない場合や、人柱になりたくない場合はスルーを推奨いたします。
以下、Windows11 バージョン24H2用KB5058499の不具合およびその回避策・解決策になります。
更新履歴 [記事初公開日: 2025/5/29]
① アプリが文字化けする不具合(ユーザー報告)を加筆。 [2025/6/6] [New] |
Windows11 24H2用プレビューリリース: KB5058499
基本情報
KB5058499はWindows11 バージョン24H2用のプレビューリリースと呼ばれる累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで、機能の改善や不具合の修正などが施されます。ただし、あくまでもプレビュー版であることには注意が必要です。
この更新プログラムに新たな脆弱性の修正は含まれておらず、インストールしなくてもセキュリティ上の問題はありません。
▼機能改善や修正された不具合・更新プログラムのハイライト ◆段階的ロールアウト(※すぐには反映されません) - Click to Doに以下のアップデートを行いました
- Click to Doに『Copilot に質問』オプションを追加
- Intel / AMD CPUのCopilot+ PCにおいて、Windowsキーとマウスクリック、または、WindowsキーとQキーでテキストブロックを選択すると、テキストを『要約』『箇条書き』『よりカジュアルに』『よりフォーマルに』書き換えるオプションが表示されるようになりました
- EEA (欧州経済地域)でClick to Do (プレビュー)が利用可能になりました
- 『設定』 → 『Bluetooth とデバイス』 → 『ペンとWindows Ink』にClick to Doの起動オプションを追加。このオプションはタブレットペン等をお使いの環境で使用できます
- PCのペンメニューにある4つのアプリのうち1つにClick to Doを割り当てることができるようになりました
- Click to Doがスペイン語とフランス語でもインテリジェントテキストでアクションを実行できるようになりました
- Copilotに以下のアップデートを行いました
- [Windows] + [C]キーでCopilotを開けるようになりました。『設定』 → 『個人用設定』 → 『テキスト入力』 → 『キーボードの Copilot キーをカスタマイズする』から割り当てを変更できます
- Copilotキーまたは[Windows] + [C]キーを2秒間押し続けると、Copilotと声でやり取りができます。通話を終了するには、ESCキーを押すか、数秒間話さずにいれば自動的に終了します。[ALT] + [スペース]キーでもCopilotと声でやり取りができます
- iOSおよびAndroidスマートフォンで開いたOneDriveのファイルを、Windows11 PCでワンクリックでシームレスに再開できるようになりました
- IT管理者は、Microsoft Intuneを使用して、グループポリシーやMDMを通じてWindows11 PCの省電力モード設定を管理できるようになりました。このポリシーはローカルグループポリシーの『コンピューアーの構成』 → 『管理用テンプレート』 → 『システム』 → 『電源の管理』 → 『省エネ機能設定』 → 『省エネ機能を常にオンにする』から設定できます
- 『設定』 → 『システム』 → 『ディスプレイ』に以下のアップデートを行いました
- HDRを使用するラベルがわかりやすくなりました
- HDRがオフの状態でもHDRビデオのストリーミングが可能になりました
- ドルビービジョン(Dolby Vision)を搭載したPCでは、HDRとは別にドルビービジョンのオン/オフを切り替えることができるようになりました
- Copilot+ PC向けにナレーターをアップデートしました。AIを使った画像の説明機能により、目が不自由なユーザー向けに画像・図表・グラフの詳細な説明ができるようになりました
- Windows Searchに以下の改善を行いました
- Copilot+ PC環境において、正確な名称を覚えていなくても、自然言語で設定項目を検索できるようになりました
- EEAにおいて、タスクバーのWindows検索が改善され、クラウド写真を検索できるようになりました。例えば「ヨーロッパの城」や「夏のピクニック」といった写真の内容を自然減言語で入力して検索できるようになりました。この機能はSnapdragon搭載のCopilot+ PC向けに段階的にロールアウトしており、今後、IntelやAMD CPU搭載のCopilot+ PCにもロールアウトを予定しています
- EEA (欧州経済領域)向けに、タスクバー検索ボックスでのウェブ検索プロバイダーのサポートを改善し、検索性が向上しました
- 『設定』に以下のアップデートを行いました
- 『設定』 → 『システム』 → 『バージョン情報』に新しいFAQセクションを追加
- 『設定』 → 『Bluetooth とデバイス』 → 『プリンターとスキャナー』で、プリンターの名前を変更するダイアログがWindows11のデザインになりました
- マウスの設定が『設定』 → 『アクセシビリティ』 → 『マウス』および『マウス ポインターとタッチ』からアクセスできるようになりました
- タスクバーに以下のアップデートを行いました
- IT管理者はタスクバーのポリシーを設定して、ユーザーが特定のアプリをタスクバーからピン留めを解除できるようにし、次回のポリシー更新時にも再びピン留めされないよう設定できるようになりました。この機能を利用するには『PinGeneration』のページをご覧ください
- スクリーンリーダーが「Pane」とだけ読み上げる不具合を修正
- ログイン時、意図せずウィジェットが開いてしまう不具合を修正
- 音声アクセスに以下のアップデートを行いました
- 新機能や改良点を紹介する機能を追加
- タスクバー時計近くにあるクイック設定(ネットワーク、音量などのアイコンをクリック)から音声アクセスを開けるようになりました
- 音声アクセスにおいて、音声入力時に『working on it』(日本語だと、処理中や作業中といったニュアンス)というエラーが表示されて、音声アクセスが応答しなくなる不具合を修正
- 音声入力に、不適切な言葉をアスタリスク記号で隠す機能を追加
- Windows Shareに以下のアップデートを行いました
- Windows Shareウィンドウで共有されたガゾうのトリミングや回転などができるようになりました
- Windows Sharenにおいて、ファイルエクスプローラーやデスクトップからローカルファイルをドラッグすると、画面上部にトレイが表示されるようになりました。これにより、ファイルを候補アプリにドロップしたりできます。『・・・』(その他)を選択すると、Windows Shareウィンドウが開きます
- エクスプローラーやデスクトップ上のローカルファイルの右クリックメニューに、共有に対応したアプリを直接追加できるようになりました
- 起動時にサウンドが再生されない不具合を修正
- Bluetoothデバイスの情報を読み込む際に、設定が応答しなくなる場合がある不具合を修正
- 『設定』 → 『Bluetooth とデバイス』 → 『カメラ』内を操作していると設定が動作しなくなる場合がある不具合を修正
- 一部環境において、スリープから復帰後に画面サイズやウィンドウ位置が変わって不具合を修正
- ファイルエクスプローラーにおいて、『ホーム』から検索を行う際、、切断されたネットワークドライブがあると検索が実行されず、『ホーム』画面のまま動作が止まってしまう不具合を修正
- 入力に関する以下のアップデートを行いました
- 中国語(簡体字)環境において、タッチキーボードからの音声入力が開始されない不具合を修正
- タッチキーボードの記号セクションを使用中に、ページ切り替えキーを押すと、パスワード入力欄に意図せず文字が入力される不具合を修正
- リモートデスクトップから切断後、一部のアプリで文字入力が機能しなくなる不具合を修正
- JPGファイルにおいて、CopyPixelsを使用した際にピクセルが意図せず反転してしまう不具合を修正
- Microsoft Management Console (MMC)の色表示を改善。通常時もコントラストモード有効時も見やすくなりました
- 管理者権限のないユーザーが、自分で追加したプリンターをアンインストールできない不具合を修正
- UHFチャンネルのチューニングスキャンが正しく動作せず、VHFチャンネルのみが検出される不具合を修正
- 一部のUSB機器において、スリープから復帰後に切断されて、PCを再起動するまで接続が回復しない不具合を修正
- Windows Hello for Businessの顔認証を使用している環境において、PCがスリープから復帰後にカメラが動作しなくなり、この方法でのログインができなくなる不具合を修正
◆通常ロールアウト(※こちらはすぐに反映されます) - リムーバブルドライブでBitLockerを使用していると、スリープやハイブリッドブートの復帰後にブルースクリーンエラー(ブルースクリーンオブデス / BSoD)が発生する不具合を修正
- BitLocker PIN、BitLocker回復、ブートメニューなど、初期ブート画面の表示が遅くなる不具合を修正
- Windows11 24H2へとアップデート後に一部のゲームタイトルが応答しなくなる不具合を修正
- Input Serviceにおいて、メモリ使用量の増加・メモリリークを引き起こす不具合を修正。この不具合により、マルチユーザー環境、多言語環境、リモートデスクトップ使用時にパフォーマンスに影響を与える可能性がありました
- カメラの詳細オプションで『複数のアプリにカメラの同時使用を許可する』または『基本カメラをオンにする』をオンにすると、Windows Helloの顔認証が機能せず、カメラのプレビューが正しく表示されない不具合を修正
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不具合情報
KB5058499には以下の既知の不具合があります。
既知の不具合
不具合概要 | 回避策 |
Microsoft EdgeやGoogle Chromeなど、Chromiumベースのブラウザにおいて、96 DPI (100%スケーリング)で表示すると、日本語・中国語・韓国語(CJK)のテキストがぼやけたり不鮮明に表示される場合があります。 この不具合は2025年3月のプレビューリリース以降で実装されたNoto CJKフォントに起因しています。 | 一時的な対処方法として、Microsoftはモニターのスケーリングを125%か150%に設定するとこで、テキストが鮮明に表示されるようになると述べています。 ただ、モニターのスケーリングを125%や150%にすると、さまざまなアプリが大きく表示されるため、あまりおすすめはできません。 筆者としましては、ブラウザの文字が見づらい場合はブラウザ側のフォントを変更することをおすすめいたします。 詳細手順は左記のリンク先記事をご覧ください。 |
ユーザー報告
不具合概要 | 回避策 |
[New] KB5058499をインストールすると、一部のアプリ(『総務会計ソフト魔方陣』や『CLIP STUDIO PAINT』など)において、メニューやボタンが文字化けする場合があります。 | KB5058499をアンインストールすると文字化けが解消されます。 KB5058499のアンインストール手順は左記の記事をご覧ください。 |