Nova LakeのbLLCはデスクトップCPUのK付きモデル限定か。そしてデュアルbLLCは……

CPU

Intel Nova Lake Image

Intel Nova LakeのbLLCに関する新たな情報がリークされました。

ハードウェアリーカーのJaykihn氏は以下のように述べています。

Intel Nova LakeのbLLCについて


Jaykihn: (Nova Lakeの)bLLCはアンロックモデルにのみ搭載されます。

質問: bLLCの容量(サイズ)について情報はありますか? 容量は確定しましたか? あと、デュアルbLLCはまだ計画されていますか?

Jaykihn: bLLCは144MBです。私の知る限りデュアルbLLCの計画はありません。

まず、bLLCについて軽く復習しておきたいと思います。bLLCとはBig Last Level Cacheの略称で、AMDで言うところの3D V-Cacheに対抗した大容量のキャッシュです。3D V-CacheはCCDに後付けですが、bLLCはCPUタイル(AMDでいうところのCCD)にオンダイ、つまりCPUタイルの一部として(3D V-Cacheのように後付けではなく)搭載されている形をとっています。このbLLCにより、3D V-Cacheと同様にゲームパフォーマンスへの寄与が期待されています。

これまでのリークでは、Nova LakeにはbLLCが搭載されたモデルと、搭載されていないモデルがあるいわれていました。

さて、ここからが新しい情報ですが、Jaykihn氏は「bLLCはアンロックモデルにのみ搭載されます」と述べています。ここで言うアンロックモデルとは、Intel CPUに精通している方ならご存知のいわゆる『K付き』モデル、オーバークロックができるモデルを意味しています。

K付きモデルは基本的にデスクトップCPUにのみ投入されます。つまり、bLLCを搭載したNova Lakeは、K付きのデスクトップCPU (Nova Lake-S)だけに限定されることを意味します。bLLCはK無しのデスクトップCPUや、ノートPC向けのモバイルCPUには搭載されない模様です。

bLLCを搭載したゲーミングノートPCの登場を期待していた人にとっては悲報と言えるでしょう。

そしてもう1つの新しい情報はデュアルbLLCの存在について。

YouTubeチャンネルのMoore’s Law is Deadは、Nova LakeデスクトップCPUの最上位モデルでは以下の画像のように2つのCPUタイルを搭載し、144MB x2で合計288MBのデュアルbLLCになると述べていました。

Moore’s Law is DeadはデュアルbLLCの存在を語っていた
Moore’s Law is DeadはデュアルbLLCの存在を語っていた

しかし、Jaykihn氏はMoore’s Law is Deadの説を否定し、同氏の知る限りではデュアルbLLCの計画はないと述べました。AMDで例えると、Ryzen 9 9950X3Dのように2CCD中1CCDだけに3D V-Cacheが搭載されているように、Nova Lakeでも同様の手法がとられる模様です。(2CPUタイル中1CPUタイルのみbLLC搭載)

ただ、Jaykihn氏とMoore’s Law is Dead、どちらの主張が正しいのか(あるいはどちらも間違っているのか)は定かではありません。

なお、上記はあくまでもリーク情報であり、今後、予定や仕様が変更される可能性があることはご留意ください。

Intelの発表によると、Nova LakeシリーズCPUは、2026年後半から2027年にかけて発売されるとのこと。これまでの流れを踏襲するなら、2026年後半にまずはK付きモデルを発売し、2027年初頭にK無しモデルを発売することが見込まれます。

NovaLake

Posted by にっち