Nova Lake-Sの詳細情報がリーク!ゲーム性能やデュアルbLLCになる理由など。さらにLGA1954は4世代にわたってサポート?!

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Intel Nova Lake Image

Intel Nova LakeデスクトップCPU (Nova Lake-S)に関するより詳細な情報がリークされました。YouTubeチャンネルのMoore’s Law is Deadが報じました。

Nova Lakeに関する情報

Intel Nova Lakeに関して、私が知りうる情報を紹介したい。

Intel Nova Lake リーク情報 2025年8月版

▼Nova Lake-Sは最大16P32E4LPE=52C52T

  • Nova LakeデスクトップCPUことNova Lake-S (NVL-S)はソケットLGA1954を採用し、2026年後半に発売が予定されている。Coyote CoveアーキテクチャのP-Coreが最大16コア(+bLLC)、Arctic WolfアーキテクチャのE-Coreが最大32コア(+bLLC)、Arctic WolfアーキテクチャのLow Power E-Coreが最大4コアで合計52コア52スレッドとなる。P-CoreもE-Coreも+bLLCとなっていてどういう状態なのかと疑問に思うだろうが、bLLCについては後述する
  • この世代もハイパースレッディング(HTT)はない
  • bLLC (Big Last Level Cache)は、AMDの3D V-Cache / X3Dに対抗するためのもので、CPUタイルのリングバス中央に配置されたオンダイのL3キャッシュ(3D積層型のeLLCはTitan Lakeまで延期)
  • Nova LakeデスクトップCPUはDDR5対応、Nova Lake-U / H / AXはDDR5とLPDDR5Xに対応し、CAMMもサポート。Nova Lake-AXはオンパッケージのLPDDR5Xもあり
  • 私が見た資料にはデスクトップCPUのTDPはすべて150〜250Wと記されていた。これが最大ターボパワー(MTP / PL2)を示しているのかどうかわからない。とにかく、そう記されていたということだけ知っておいてほしい

▼最上位のNova Lake-Sは5つのタイル構成

Nova Lake-S最上位のタイル構成

  • CPUタイル x2: Nova Lake-Sの最上位モデルは、bLLCを内蔵した8P16EのCPUタイル(コンピュートタイル)が2基搭載される。つまり8P16E bLLC x2で合計16P32EデュアルbLLCとなる。(AMDのように1CCDだけに3D V-Cacheを搭載するといったようなことはない) P-CoreもE-CoreもbLLCにアクセスできる
  • Hubダイ x1: North Bridge IP、メディアエンジン、NPU、メモリコントローラー、4LPEなど
  • PCD (Platform Controllerダイ) x1: South Bridge IP、ディスプレイ出力、PCIeなど
  • iGPUダイ: Xe3 /Celestial 32EU

▼デスクトップCPU上位モデルはbLLCを内蔵するが下位モデルはキャッシュが大幅に少ない

  • フラッグシップ(TSMC N2P): 16P32E4LPE=52コア、2CPUタイル。各CPUタイルに144MBのbLLCを内蔵し、bLLC (L3キャッシュ)の合計は288MB
  • プレミアムゲーミング(TSMC N2P): 8P16E4LPE=28コア、144MB bLLC (L3キャッシュ)
  • メインストリーム(TSMC N2P): 8P16E4LPE=28コア、L3キャッシュは36MB
  • 低価格帯(TSMC N2P): 4P8E4LP=16コア、L3は18MB
  • 超低価格帯・エントリーレベル(Intel 18A): 4P0E4LPE=8コア、L3は12MB

▼Arrow Lakeとの性能比較

  • Arrow Lakeとの比較がさまざまなドキュメントに記載されていた
  • bLLCなしのNova Lake-Sはシングルスレッド性能が16%、マルチスレッド性能が12%向上する見込み(8P16E同士の比較)
  • bLLCありのNova Lake-Sはシングルスレッド性能が20%、マルチスレッド性能が23%向上する見込み(8P16E同士の比較)
  • シミュレーションでは52コアの最上位Nova Lake-Sはシングルスレッド性能が20%、マルチスレッド性能が80%向上する見込み(52コア vs 24コア)
  • ゲーム性能に関しては、bLLCありのNova Lake-Sが、Arrow Lakeより30~45%向上。bLLCなしでも10~15%向上すると記載されていた
  • 『APO+』というプログラム(アプリ)で、上記であげた向上率よりさらに15~25%のゲーム性能の向上を狙っているが、実現するかどうかはわからない

▼Nova Lake-AX (AMDの『Halo』クラスAPUに対抗したモバイルCPU)

  • 2027年発売予定でiGPUにXe3 / Celestialを採用。 iGPU部は512EUまたは256EU。CPU部は8P16Eまたは4P8E。LPDDR5Xメモリをオンパッケージ

▼その他

  • LGA1954はNova Lake、Razer Lake、Titan Lake、Hammer Lakeをサポート。つまり、4世代をサポートする
  • Rentable Unitsに関して、Nova Lake、Razer Lake、Titan Lake、Hammer Lakeで一切の言及なし
― Moore’s Law is Dead

興味深い話がたくさん出てきました。IntelのbLLCは、AMDの3D V-Cacheのように後付けではなく、CPUタイルにオンダイ、つまりダイに内包されている模様です。そして最上位モデルのNova Lake-SではCPUタイルを2基搭載するため、デュアルbLLCになるとのこと。

PCゲーマーが気になる情報としてはそのゲーム性能でしょう。bLLCモデルはArrow Lakeから30~45%もゲーム性能が向上するとされています。これが本当なら非常に楽しみですね。Zen 6 Ryzenの3D V-Cacheモデルとの比較も気になるところです。

そして最後の方にサラッと出てきていますが、LGA1954は4世代のCPUをサポートするといわれています。正直なところこれに関しては「え~本当に~~??」って言いたくなります。だってIntelですから。本当なら購入を考えている人には嬉しい話ですね。

NovaLake

Posted by にっち