Win11をローカルアカウントでセットアップする方法。Windows11 25H2以降対応版。Microsoftアカウントをバイパス
Windows11の初期セットアップ時(OOBE)、通常はMicrosoftアカウントの作成・サインインが求められます。しかし、Microsoftアカウントを使用せず、ローカルアカウントでWindows11を使用したい人もいらっしゃるでしょう。
本記事では、Microsoftアカウントの作成・サインインをバイパスして、ローカルアカウントでWindows11をセットアップする方法を複数ご紹介いたします。
本記事の内容は、日本時間で2025年10月1日にリリースされたWindows11 25H2にも対応した内容となっています。
更新履歴 [記事初公開日: 2025/10/10] 初版。もし今後、仕様が変わった場合、適宜更新いたします。 |
最初に
Windows11をローカルアカウントでセットアップする方法は複数あります。本記事では方法A~Dの4つの方法をご紹介いたします。各方法A~Dにも記していますが、前もって最初に注意事項です。
『方法A』は、2025年10月10日時点では使用できますが、いずれ使用できなくなります。というのも、MicrosoftがInsider Preview版で無効にしてしまっためです。そのうち通常版Windows11 25H2(以降)でも使用できなくなるでしょう。
『方法B』はインターネットに接続していると機能しませんのでご注意ください。必ずインターネット接続を無効(LANケーブルを抜く、Wi-Fiをオフにするなど)にして行ってください。
『方法C』はインターネットに接続していても問題ありません。というか『方法B』以外はインターネットに接続したままでも問題ありません。
『方法D』はWindows11 Pro専用となります。『方法D』はMicrosoft正規の方法です。Windows11 25H2より後のバージョンでも使用できるはずです。(よほどの仕様変更でもない限り)
まとめると、『方法A』は今のところ使用できますが、Insider Preview版ではすでに削除されているため、通常版Windows11でもいずれ使用できなくなる見込みです。『方法B』と『方法C』は今後どうなるかはわかりませんが、今のところ使えています。(Insider Preview版でも削除されていません) もし、これらも使えなくなった場合は記事をアップデートいたします。
方法A:『start ms-cxh:localonly』でバイパス
注意事項: 2025年10月6日付け(現地時間)で、Windows11 Insider Previewにてこの方法が使用できなくなりました。Insider Preview版だけでなく、いずれ通常版のWindows11でもこの方法が使えなくなる日が来るかもしれないことをご留意ください。もし、この方法が使用できなくなった場合は、方法B~Dをお試しください。 |
『start ms-cxh:localonly』というコマンドを使用してローカルアカウントでセットアップができます。この方法はWindows11 HomeおよびProエディションでのみ使用できます。手順は以下。
1.)
初期セットアップが始まった最初の画面、『国または地域はこれでよろしいですか?』という画面で[SHIFT] + [F10]キーを押してください。
2.)
コマンドプロンプトが起動したら『start ms-cxh:localonly』と入力してエンターキーを押してください。
『start ms-cxh:localonly』と入力してエンター
3.)
『この PC のユーザーを作成します』と書かれたウィンドウが表示されるので、任意のユーザー名、パスワードを入力してください。(パスワードは無しでもいけます) 入力したらウィンドウ右下の『次へ』ボタンを押してください。これでMicrosoftアカウントの作成がバイパスされてローカルアカウントが作成されます。
あとはそのままセットアップを進めれば完了します。
ネットに接続せずにこのセットアップを行った場合、スタートメニューにほとんどのアイコンが表示されない場合があります。そのときはインターネットに接続して一度再起動してみてください。これでスタートメニューにアイコンが表示さます。
方法B: レジストリエディターと『BypassNRO』でバイパス
レジストリエディターを使ってローカルアカウントでセットアップができます。
この方法でMicrosoftアカウントの作成・サインインをバイパスする場合は、必ずインターネット接続を無効にしてください。LANケーブルを抜くなり、Wi-Fiをオフなりしてください。インターネットに繋がっているとこの方法は機能しません。
手順は以下。
1.)
『国または地域はこれでよろしいですか?』という画面で[SHIFT] + [F10]キーを押してください。
2.)
コマンドプロンプトが起動するので『regedit』と入力してエンターを押してください。
3.)
レジストリエディターが起動したら『HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\OOBE』を開いてください。開いたら、右側で右クリックを押して『新規』 → 『DWORD (32 ビット) 値(D)』を選択し、『BypassNRO』と入力してエンターを押してください。
4.)
『BypassNRO』をダブルクリックして、『値のデータ』に『1』と入力して『OK』ボタンを押してください。以下の2枚目の画像のようになっていればレジストリの設定は完了です。
5.)
リセットボタンを押して、一度PCを再起動してください。PCが再起動したら初期セットアップを進めていってください。しばらく進むと『ネットワークに接続しましょう』という以下の画面が表示されるので、『ネットワークに接続していません』を選択してください。
すると、Microsoftアカウントの作成・サインインをバイパスしてローカルアカウントを作成できます。あとはそのままセットアップを進めていけば完了です。
方法C: コマンドプロンプトで『net』コマンドでバイパス
初期セットアップ中にコマンドプロンプトを起動して特定のコマンドを入力することで、Microsoftアカウントの作成・サインインをバイパスしてローカルアカウントでセットアップできます。
手順は以下。
1.)
『国または地域はこれでよろしいですか?』という画面で[SHIFT] + [F10]キーを押してください。
2.)
以下のコマンドを順番に実行していってください。
net user "任意のユーザー名" /add |
『任意のユーザー名』の部分はお好みでご変更ください。
3.)
このあと、再起動がかかって、Microsoftアカウントの作成・サインインがバイパスされて以下の画面が表示されます。
「ユーザー名またはパスワードが正しくありません。」と表示されて何事かと思ってしまうかもしれませんが、気にせず『OK』を押してください。
4.)
その後、ログイン画面が出てきて画面中央に『defaultuser0』というのが表示されますが、これも気にせず、画面左下から自分で作成したアカウント(ユーザー)を選択してください。(今回の例では『Jhon Doe』)
『defaultuser0』は無視
画面左下の自分で作ったアカウントを選択
この『defaultuser0』は初期セットアップ中に一時的に作成されるアカウントで、自分の作ったアカウント(Jhon Doe)でログインしたあと、自動的に削除されます。
これで無事Microsoftアカウントの作成・サインインはバイパスできました。あとはそのままセットアップを進めていってください。
方法D: Windows11 Pro専用のバイパス方法
Windows11がProエディションの場合、Microsoft正規の方法でMicrosoftアカウントの作成・サインインをバイパスできます。手順は以下。
1.)
まずは普通に初期セットアップを進めていってください。『このデバイスをどのように設定しますか?』という画面が表示されたら『職場または学校用に設定する』を選択して『次へ』を押してください。
2.)
『職場または学校向けに設定しましょう』と表示されたら『サインイン オプション』を選択してください。
3.)
『代わりにドメインに参加する』を選択してください。
これでMicrosoftアカウントの作成・サインインをバイパスでき、ローカルアカウントでセットアップできるようになりました。あとはそのままセットアップを進めていけば完了です。