文字入力中にアプリがクラッシュする不具合。Windows11 23H2 / 22H2で発生
Microsoftは、日本語を含む特定IME使用環境において、文字の入力中にアプリがクラッシュする不具合が発生していることを発表しました。
不具合概要
WPF (Windows Presentation Foundation)とは、.NET Framework 3.0以降に含まれるUI開発機能。
日本時間で2024年6月26日以降にリリースされたWindows11 23H2 / 22H2用更新プログラムをインストールすると、WPFを使用するアプリケーションにおいて、日本語を含む特定のIME (Input Method Editor)使用時に不具合が発生する恐れがあります。
具体的には、アプリケーションの文字入力欄に文字を入力中にアプリケーションが応答しなくなったり、予期せず終了(クラッシュ)したりする場合があります。文字をすばやく入力したり、追加の入力ダイアログボックスが表示された場合など、特定のタイミングにおいて、この不具合の発生確率が高くなります。そのため、この不具合は一貫して必ず発生するとは限りません。現状、文字をゆっくり入力することで発生する可能性が低くなります。
この不具合が発生するOSおよび不具合を内包する更新プログラムは以下。
- Windows11 23H2 / 22H2
KB5045594 (2024年10月23日公開 プレビューリリース)
KB5044285 (2024年10月9日公開 セキュリティ更新プログラム)
KB5043145 (2024年9月27日公開 プレビューリリース)
KB5043076 (2024年9月11日公開 セキュリティ更新プログラム)
KB5041587 (2024年8月28日公開 プレビューリリース)
KB5041585 (2024年8月14日公開 セキュリティ更新プログラム)
KB5040527 (2024年7月26日公開 プレビューリリース)
KB5040442 (2024年7月10日公開 セキュリティ更新プログラム)
KB5039302 (2024年6月26日公開 プレビューリリース)
対処方法・回避策
Microsoftから本不具合の具体的な対処方法や回避策は案内されていません。強いて言うなら、以下のいずれかをご検討ください。
- この不具合が発生するアプリケーションでは文字をゆっくり入力する
- 別のIMEを試して不具合が発生するか確認し、発生しないようならその一時的にでもそのIMEを使用する
このほかの方法としては、2024年6月26日公開のKB5039302まで更新プログラムをアンインストールすれば本不具合は発生しなくなりますが、セキュリティ更新プログラムもアンインストールすることになり、脆弱性が未修正のままになってしまうためおすすめできません。
現在、Microsoftはこの不具合の解決に取り組んでいるとのことです。なるべく早く修正されることが望まれます。