あるサーマルペーストが原因でCPUクーラーが腐食するとの報告。海外で多数の事例
とあるサーマルペースト(グリス)が原因で、CPUクーラーが腐食するとの報告が海外で多数出ています。
そのサーマルペーストとは、AMeCh社の『SGT-4』。おそらくは初めて聞いた人が多数を占めるかと思います。SGT-4は韓国製のサーマルペーストです。
このサーマルペーストを使用した結果、以下の画像のようにCPUクーラーの銅製ベースプレートが腐食したとの報告が多数出ています。中にはCPUのIHSの印字が消えたとの報告も出ています。
この現象は、韓国のテック系フォーラムQUASARZONEにて報告されています。
いったいなぜこのようなことが起こるのでしょうか。ドイツメディアのigor’sLABによると、サーマルペースト内に含まれている成分に起因して、酢酸が発生し、その結果、このような腐食(蟻の巣腐食 / 蟻の巣状腐食)が発生していると報じています。
またigor’sLABが調べたところ、このAMeChという会社は韓国のスタートアップ企業で、Webサイトも存在しません。
こういっては何ですが、あまり有名ではないよくわからないメーカーには注意したいところです。特にサーマルペーストなんかはそんなに高いものではありません。ちゃんとした有名所の製品を購入されることをおすすめいたします。
筆者の個人的なおすすめは有名所のARCTIC社製MX-6 (4g)です。お値段はAmazonで税込1,280円です。(2025年10月20日時点) 筆者が以前に検証したところ、従来品のMX-4よりも高負荷時の温度が2℃低くなりました。
MX-4は税込970円とMX-6よりも安価ですが、価格差はわずか310円です。頻繁に塗り替える人なら塵も積もればとなるかもしれませんが、一度塗ったらしばらく塗り替えない人であれば冷却性能の高いMX-6をおすすめいたします。