Intel、今更第13世代Raptor Lake CPUを値上げか。台湾メディアが報じる。その理由は

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Intelが今更第13世代CoreプロセッサーことRaptor Lakeを値上げするとの話が出てきました。台湾メディアのDigiTimesが報じました。

IntelがRaptor Lakeを値上げするという

サプライチェーン関係者によると、Intelは2025年第4四半期(10~12月)にRaptor Lakeプロセッサーを値上げする見込みだという。約150~160ドルの価格帯の製品は20ドルほど引き上げられ、10%以上の値上げとなる。

注目すべきは、最新のLunar Lakeではなく、2022年に登場したRaptor Lakeが値上げの対象となっている点だ。Raptor Lakeは2025年中頃から供給不足が囁かれており、現在も品薄状態が続いている。

本件についてIntelの広報に問い合わせたところ「現時点ではコメントできない」との回答を得た。

▼なぜ旧型CPUを値上げするのか? AI PCの販売不振が背景に

いったいなぜIntelはRaptor Lakeを値上げするに至ったのだろうか。サプライチェーン関係者は、AI PCの販売が期待ほど伸びていないことに起因していると分析している。AI PCにはいわゆるキラーアプリがなく、消費者にとっては依然として『価格』が最重要だと指摘している。

Raptor LakeはLunar Lakeよりも安価だ。OEM / PCメーカーとしても採用しやすい。これらの状況により、最新世代よりも旧世代のRaptor Lakeの方が売れ行きが良く、結果、供給不足に陥っているとみられる。

― DigiTimes

DigiTimesの報道内容から察するに、Lunar LakeやAI PCを引き合いに出していることから、主にモバイル・ノートPC向けの話のようです。つまるところ、ほかのCPUの売れ行きが悪く、Raptor Lakeの売れ行きが良いことと、品薄という状況に乗じて値上げを行うとみられているようです。ただこれはあくまでもサプライチェーン関係者の見解で、実際の値上げ理由は定かではありません。

AI PC、Microsoft語で言うところのCopilot+ PCには、たしかに「絶対にこのAI機能を使いたい!」と言えるようなNPU専用のキラーアプリやWindows11用AI機能はありません。現状、NPUはあってもなくてどっちでもいい、というのが消費者としては正直なところではないでしょうか。

NPU専用AI機能を使いたい・NPUで遊んでみたいという人ならCopilot+ PCに準拠したNPUありのCPUを選ぶでしょうが、NPUの必要性を感じないなら安い方を、という心境になるのも頷けます。

なお、留意点として、実際に値上げが行われるかどうかはまだ定かではありません。上記はあくまでもサプライチェーン関係者の話であり、Intelの回答は「現時点ではコメントできない」としています。

RaptorLake

Posted by にっち