AMD Zen 6のIPCに関する情報がリーク!Zen 6 Ryzen X3Dモデルはめちゃくちゃ強くなりそう

CPU

AMD Zen 6 Ryzen

AMDの次世代アーキテクチャとなるZen 6のIPCに関する情報が出てきました。YouTubeチャンネルのMoore’s Law is Deadが報じました。

AMD Zen 6のIPCに関する情報
AMD Zen 6のIPCに関する情報

約2年前、私がZen 5とZen 6の初期のIPC予測スライドをリークしたことを覚えているだろうか。そのときのスライドが以下だ。

AMD Zen 5 / Zen 6 IPC予測スライド

Zen 5は10~15%+、Zen 6は10%+と記されている。AMDの公式発表ではZen 5のIPCは、Zen 4から平均16%向上したとされており、このスライドに記されていることが正しかったことを証明した。

さて、それでは次世代となるZen 6はどうなるだろうか。最も信頼のできるAMDの情報筋から得た話が以下だ。

私たち(AMD)が行った最近のZen 6のテスト結果に基づくと、Zen 5と比較して浮動小数点演算(FP)においては6~8%向上する見込みです。ただし、これはゲームやその他のパフォーマンスを考慮した最終的なIPC値ではありません。

Zen 6では3D V-Cache 1レイヤーあたり96MB搭載されるほか、複数のレイヤー(層)をスタック(積層)できるという以前のリークも正しいです。

一般消費者向けに2レイヤー(2-Hi / 2層)のX3D製品を発売するかどうかはわかりませんが、(AMDがやろうと思えば)12コア240MB L3キャッシュのZen 6ゲーミングCPUが登場する可能性はあります。

― AMD Source 1

2レイヤーのX3D製品が消費者にとって合理的かどうかはまだはわからず、それを判断するのはAMD次第だ。仮に2レイヤーとなれば「3D V-Cache 96MB x 2 + 通常のL3 48MB」で合計240MBのL3キャッシュとなる。もし、このようなCPUが実際に登場することになれば実に興味深い。

また、情報筋は浮動小数点演算において6~8%向上すると言っているが、私からも重ねて言いたい。これはさまざまなパフォーマンスを考慮した最終的なIPCではない。例えば、ゲームパフォーマンスを考慮すれば10%を超えても全然おかしくないだろう。

さらにもう1つ情報がある。AMDの別部署の情報筋は以下のように述べている。

私たち(AMD)の部署での初期テストでは、サーバーワークロードにおいて、Zen 6は同クロックのZen 5より13~16%高いパフォーマンス向上が見られました。ただし、これは包括的なテストではないため、これを平均IPCとは受け取らないでください。

動作クロックについても非常に良好です。Zen 6cのサンプルはオーバークロックなしの目標電圧でも4.5GHz近くまでブーストしています。軽めのマルチスレッドワークロードではCCD上の32コアすべてが約4GHzで動作しています。これは現在の最終的なZen 5cシリコンの性能をはるかに上回っています。

― AMD Source 2

この情報筋も平均IPCと受け取らないようにといっているが、10%を超える性能が見られたという。

― Moore’s Law is Dead

Zen 6 Ryzenでは1CCDあたり12コアになるといわれています。また、Zen 5の3D V-Cacheは64MBですが、Zen 6では96MBになるとされています。Ryzen 7 9800X3Dと比較すると以下のような具合です。

  • Zen 5: Ryzen 7 9800X3D
    1CCD 8C16T / 64MB 3D V-Cache
  • Zen 6: Ryzen 7 10800X3D (あるいはRyzen 7 11800X3Dになるでしょうか)
    1CCD 12C24T / 96MB 3D V-Cache (1レイヤーの場合)

Zen 6の1CCD X3Dモデルは、コア数と3D V-Cacheだけ見ても1.5倍増です。(仮に1レイヤーだとしても) ここにIPCとクロックの向上を鑑みれば、Ryzen 7 9800X3D以上に大きなゲーム性能の向上が期待されます。逆にこれで性能向上がいまいちだったら「嘘でしょ」って言いたくなります。

Zen6

Posted by にっち