AMD、Zen 5 RyzenデスクトップAPUの投入準備を進める。AGESAにKrackan Pointが含まれる。Gorgon Pointは?
AMDは、ソケットAM5デスクトップ版Zen 5 Ryzen APU、Ryzen 9000G (あるいはRyzen 10000G)シリーズの投入準備を進めている模様です。
Reous Innox氏が管理するAGESAの解析スプレッドシートには、AGESA Combo AM5 PI 1.2.7.0にて『Krackan Point』のサポートが含まれていることが記されています。
そのスプレッドシートの内容が以下。
AGESAスプレッドシート
1.2.7.0でKrackan Pointが追加される
Krackan Pointについて説明しますと、モバイル版Zen 5 APU、Strix Pointの下位に位置するモデル(コードネーム)です。
▼Strix Point
- Ryzen AI 9 HX 375: 12C24T / iGPU 16CU
- Ryzen AI 9 HX 370: 12C24T / iGPU 16CU
- Ryzen AI 9 365: 10C20T / iGPU 12CU
▼Krackan Point
- Ryzen AI 7 350: 8C16T / iGPU 8CU
- Ryzen AI 5 340: 6C12T / iGPU 4CU
- Ryzen AI 5 330: 4C8T / iGPU 2CU
今回、この最大8コア16スレッド、RDNA 3.5 iGPU 8CUのKrackan PointがAGESA Combo AM5 PI 1.2.7.0に追加されました。このことから、AMDがAM5デスクトップ版Zen 5 Ryzen APUの投入準備を進めていることが窺えます。
そこでこう思われるかもしれません。「上位モデルのStrix Pointはどうなっているの?」と。現在のところ、Strix Pointのサポートは記されていません。
ここで少し話がややこしくなってくるのですが、デスクトップ版Zen 5 Ryzen APUはStrix Pointではなく、Gorgon Pointが採用される模様です。Gorgon Pointとは、一言で言ってしまえばStrix Pointのリフレッシュモデルです。
以前からAMDは、技術ポータルサイトにて、ソケットAM5 Ryzenデスクトッププロセッサー製品として、Gorgon Pointを投入することを明らかにしています。
ではAGESAでGorgon Pointがサポートされているかと言いますと、まだサポートされていません。現時点では、Krackan Pointのみのサポートとなっています。
Gorgon Pointがサポートされていない理由としては、まだ初期の準備段階で順次サポートを追加していっている途中かと思われます。
あるいは、予定が変更されてKrackan Pointのみになったという可能性も無きにしも非ずですが、現時点では可能性の話の域を出ず、結論を出すのは時期尚早です。
Zen 5 APU コードネーム | Gorgon Point Strix Point | Krackan Point |
アーキテクチャ | Zen 5 | Zen 5 |
CPU | 最大12C24T | 最大8C16T |
iGPU | RDNA 3.5 最大16CU | RDNA 3.5 最大8CU |