【Windows11】 WindowsUpdate 2022年10月 不具合情報 - プレビューリリース KB5018496 / KB5018483 [Update 2]

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Windows11 - WindowsUpdate

2022年10月26日にWindowsUpdateに配信されたWindows11用更新プログラムKB5018496 (22H2) / KB50184833 (21H2)の不具合情報です。

月例の翌週以降に公開・配信される更新プログラムは『プレビューリリース』と呼ばれており、新たなセキュリティアップデートを含んでおらず、不具合の修正や機能改善のみの更新プログラムとなっています。特に問題がなければ次の月例に同梱されます。

『プレビューリリース』は文字通りに早期公開のプレビュー版なため、すぐにでも適用したい不具合の修正がない場合や、人柱になりたくない場合はスルーを推奨いたします。不具合の修正内容の詳細については各更新プログラムのリンク先よりご確認くださいませ。

以下、2022年10月26日に公開された更新プログラムの不具合およびその回避策・解決策になります。『.NET Framework』など、その他の更新プログラムやWindows Server固有の不具合は割愛しています。

更新履歴
① 22H2および21H2にドメイン参加に失敗する既知の不具合を加筆。 [2022/10/28]
② 22H2および21H2にDirectAccessに再接続できない既知の不具合を加筆。 [2022/11/15] [New]

Windows11 22H2用プレビューリリース: KB5018496

基本情報

KB5018496はWindows11 バージョン22H2用のプレビューリリースと呼ばれる累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで、機能の改善や不具合の修正などが施されます。ただし、あくまでもプレビュー版であることには注意が必要です。

この更新プログラムに新たな脆弱性の修正は含まれておらず、インストールしなくてもセキュリティ上の問題はありません。

▼機能改善や修正された不具合・更新プログラムのハイライト

  • Microsoft IMEおよびサードパーティ製IMEのウィンドウを閉じると、IMEが動作しなくなる不具合を修正
  • SSL/TLS接続のハンドシェイクに失敗するという不具合により、『Becky! Internet Mail Ver.2』や『秀丸メール』などの一部のメールアプリでメールの送受信ができない不具合を修正
  • ヨルダンのサマータイム終了後の時間変更に対応
  • タスクバーの検索のビジュアルを強化。この強化は、まずは一部のユーザーに提供されたのち、数か月かけて段階的に展開されます。詳細はこちらをご覧ください
  • Microsoftアカウント(MSA)を使用する際のバックアップエクスペリエンスを向上。この機能は、まずは一部のユーザーに提供されたのち、数か月かけて段階的に展開されます
  • 『設定』におけるMicrosoftアカウントのエクスペリエンスを改善。例えば、Microsoft OneDriveサブスクリプションと、関連するストレージアラートを管理できるようになりました
  • Microsoft EdgeのIEモード時、ポップアップウィンドウやタブのタイトルが正常に表示されない不具合を修正
  • 画面上に縦線・横線のアーティファクトが表示される不具合を修正
  • Microsoft EdgeのIEモード時、UIが正常に表示されない不具合を修正
  • Microsoft EdgeのIEモード時、Webページを開けない場合がある不具合を修正
  • Xbox Game Barをしてゲームプレイを録画すると、音ズレが起こる不具合を修正
  • ファイルエクスプローラーでMicrosoft OneDriveのフォルダーを開くと、信頼性が低下する不具合を修正
  • スタートメニューが正常に動作しなくなる不具合を修正
  • タスクバーを右クリックすると、コンテキストメニューにタスクマネージャーが表示されるようになります。この機能は、今後、数週間で展開されます
  • Windows Searchサービスを使用すると、インデックスの作成が遅くなる不具合を修正
  • サードパーティツールを使用してタスクバーをカスタマイズすると、タイトルバーが正常に表示されない不具合を修正

不具合情報

KB5018496には以下の既知の不具合があります。

既知の不具合
不具合概要回避策

プロビジョニングパッケージを使用してWindows11 バージョン22H2をインストールすると、OSが部分的にしか構成されず、初期セットアップ(Out Of Box Experience / OOBE)が終了しなかったり、予期せず再起動が起こる場合があります。

プロビジョニングパッケージは多数のPCにOSを展開する仕組みで、主に企業や組織等を対象にしたものです。プロビジョニングパッケージを使用しない場合(普通にインストールする場合)はこの影響を受けません。

また、Windows Autopilotを使用するWindows PCのプロビジョニングもこの問題の影響を受けません。

詳細は以下の記事参照。
プロビジョニングパッケージが正常に動作しない不具合。Windows11 22H2にて

Microsoftによると、Windows11 バージョン22H2へとアップグレードする前に、Windows PCにプロビジョニングを行うことができれば、この不具合を回避することができるとされています。

現在、Microsoftは本不具合を調査しており、今後のアップデートで修正を予定しています。

リモートコンピューター(例えばSMB経由)からWindows11 バージョン22H2マシンに大きなファイル(数GB)をコピーする際、本来より40%ほど低速になる場合があります。この不具合はローカルでのファイルコピーでも発生する可能性があります。

詳細は以下の記事参照。
ファイルコピー速度が40%も遅い不具合。Windows11 バージョン22H2で発生

一時的な回避策として、『robocopy』または『xcopy』に『/J』のパラメーターを付けてコマンドプロンプトなどからファイルコピーを行うようMicrosoftは案内しています。コマンド例が以下。

robocopy \\someserver\someshare c:\somefolder somefile.img /J
xcopy \\someserver\someshare c:\somefolder /J

コマンドを打つのが面倒だったり、あまりの遅さに我慢できない場合は、Windows11 21H2へのロールバックをご検討ください。Windows11 21H2から22H2へとアップデートした環境であれば、

Windows11 22H2から21H2へと戻す方法

『設定』 → 『システム』(左側) → 『回復』(右側) → 『復元』の『戻す』を押して、そのまま進めていけば21H2に戻せます。

現在、Microsoftは修正に取り組んでいるとのことです。

2022年10月12日以降にリリースされた更新プログラムをインストールすると、ドメイン参加に『0xaac (2732): NERR_AccountReuseBlockedByPolicy』エラーで失敗する場合があります。

詳細は以下の記事参照。
KB5018410やKB5018482などに複数の不具合。ドメイン参加に失敗、OneDriveが突然終了

この不具合は、2022年10月12日の更新プログラムでの仕様変更に起因しています。この不具合は一般ユーザーが影響を受けることはほぼありません。この不具合の詳細についてはこちらのページをご覧ください。

[New]

2022年10月以降の更新プログラムをインストールすると、一時的にネットワークから切断した後などに、DirectAccessに再接続できなくなる場合があります。一般ユーザーが自宅で使用するようなWindows PCや、DirectAccessを使用していない環境はこの不具合の影響を受けません。

詳細は以下の記事参照。
Windows10や11、Serverなどに複数の不具合。主に企業・組織に影響。KB5019959やKB5019081などが原因

この不具合は、Known Issue Rollback (KIR / 更新プログラムをアンインストールしなくても問題の部分だけをロールバックできる機能)を使用して修正されます。KIRが適用されるまで最大24時間かかる場合があります。PCを再起動すると、早く修正される場合があります。

企業や組織等で管理されているPCでは、以下の特別なグループポリシーをインストールして設定することで解決できます。

詳細は『グループ ポリシーを使用して既知の問題ロールバックを展開する方法』(日本語ページは機械翻訳で意味不明な箇所あり。英語ページはこちら)をご覧ください。

Windows11 21H2用プレビューリリース: KB5018483

基本情報

KB5018483はWindows11 バージョン21H2用のプレビューリリースと呼ばれる累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで、機能の改善や不具合の修正などが施されます。ただし、あくまでもプレビュー版であることには注意が必要です。

この更新プログラムに新たな脆弱性の修正は含まれておらず、インストールしなくてもセキュリティ上の問題はありません。

▼機能改善や修正された不具合・更新プログラムのハイライト

  • ユニバーサルプリンターを削除すると、再インストールできない不具合を修正
  • 印刷キューが複製されて、元の印刷キューが動作しない不具合を修正
  • Microsoft IMEおよびサードパーティ製IMEのウィンドウを閉じると、IMEが動作しなくなる不具合を修正
  • DRMにより保護されたコンテンツを再生・実行すると、消費電力が上がる不具合を修正
  • 一部のハードウェアにおいて、ドライバのインストール時に進捗状況が表示されない不具合を修正
  • ヨルダンのサマータイム終了後の時間変更に対応
  • 検索結果とパフォーマンスを改善
  • リモートデスクトップ上のファイルエクスプローラーが動作しなくなる不具合を修正
  • タスクバーを右クリックすると、コンテキストメニューにタスクマネージャーが表示されるようになります。この機能は、今後、数週間で展開されます
  • OSをアップグレードしようとすると、動作が停止して失敗する不具合を修正
  • 特定のタスクの不具合を修正。2週間ごとに実行していたものを毎週実行するようにしました
  • Direct3D 9 (DirectX 9)にネイティブに対応しているドライバがない場合、Direct3D 9のゲームをするとGPUが動作しなくなる不具合を修正
  • 特定環境でMicrosoft D3D9を使用するゲームにおける、映像表示の不具合を修正
  • 特定の中国語フォントが正常に表示されない不具合を修正
  • Microsoft EdgeのIEモード時、ポップアップウィンドウやタブのタイトルが正常に表示されない不具合を修正
  • グラフィック編集ソフトの投げ輪ツールが正常に機能しない不具合を修正(※どのアプリかは未記載)
  • SIMなしを選択して通話を開始すると、デュアルSIMが機能しない不具合を修正
  • Microsoft EdgeのIEモード時、UIが正常に表示されない不具合を修正
  • Microsoft EdgeのIEモード時、Webページを開けない場合がある不具合を修正
  • Windows11 SEエディションでClipchampが起動しない不具合を修正

不具合情報

KB5018483には以下の既知の不具合があります。

既知の不具合
不具合概要回避策

新しい日本語IMEを使用していると、アプリケーションにおいて、ローマ字/カナ入力モードが自動的に切り替わらない場合があります。

開発者向け情報: アプリケーションが『ImmSetConversionStatus』関数、またはVK_KANAキーエミュレーションを使用している場合、この不具合の影響を受けます。

詳細は以下の記事参照。
新しいIMEにまた不具合。入力モードが自動で切り替わらない。対処方法あり

以下のいずれかの対処方法をご検討ください。

< 対処方法A >
手動で入力モードを変更する。

< 対処方法B >
以前のバージョンのIMEを使用する。『設定』 → 『設定の検索』に「日本語 IME の設定」と入力して『日本語 IME の設定』を開く → 『全般』 → 一番下の『以前のバージョンの Microsoft IME を使う』をオンに変更することでこの不具合を回避できます。

『以前のバージョンの Microsoft IME を使う』をオンに変更

2022年10月12日以降にリリースされた更新プログラムをインストールすると、ドメイン参加に『0xaac (2732): NERR_AccountReuseBlockedByPolicy』エラーで失敗する場合があります。

詳細は以下の記事参照。
KB5018410やKB5018482などに複数の不具合。ドメイン参加に失敗、OneDriveが突然終了

この不具合は、2022年10月12日の更新プログラムでの仕様変更に起因しています。この不具合は一般ユーザーが影響を受けることはほぼありません。この不具合の詳細についてはこちらのページをご覧ください。

[New]

2022年10月以降の更新プログラムをインストールすると、一時的にネットワークから切断した後などに、DirectAccessに再接続できなくなる場合があります。一般ユーザーが自宅で使用するようなWindows PCや、DirectAccessを使用していない環境はこの不具合の影響を受けません。

詳細は以下の記事参照。
Windows10や11、Serverなどに複数の不具合。主に企業・組織に影響。KB5019959やKB5019081などが原因

この不具合は、Known Issue Rollback (KIR / 更新プログラムをアンインストールしなくても問題の部分だけをロールバックできる機能)を使用して修正されます。KIRが適用されるまで最大24時間かかる場合があります。PCを再起動すると、早く修正される場合があります。

企業や組織等で管理されているPCでは、以下の特別なグループポリシーをインストールして設定することで解決できます。

詳細は『グループ ポリシーを使用して既知の問題ロールバックを展開する方法』(日本語ページは機械翻訳で意味不明な箇所あり。英語ページはこちら)をご覧ください。