【Windows10】 WindowsUpdate 2021年10月 不具合情報 - プレビューリリース KB5006738 [Update 1]

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2021年10月27日にWindowsUpdateに配信されたWindows10用更新プログラムKB5006738の不具合情報です。

月例の翌週以降に公開・配信される更新プログラムは『プレビューリリース』と呼ばれており、新たなセキュリティアップデートを含んでおらず、不具合の修正や機能改善のみの更新プログラムとなっています。特に問題がなければ次の月例に同梱されます。

『プレビューリリース』は文字通りに早期公開のプレビュー版なため、すぐにでも適用したい不具合の修正がない場合や、人柱になりたくない場合はスルーを推奨いたします。不具合の修正内容については各更新プログラムのリンク先よりご確認くださいませ。

以下、2021年10月27日に公開された更新プログラムの不具合およびその回避策・解決策になります。『.NET Framework』など、その他の更新プログラムやWindows Server固有の不具合は割愛しています。

更新履歴
① 『追加情報: プリンターの不具合』を加筆。既知の不具合にプリンターの不具合を加筆。 [2021/10/31] [New]

Windows10 21H1 / 20H2 / 2004用プレビューリリース: KB5006738

基本情報

KB5006738はWindows10 バージョン21H1 / 20H2 / 2004用のプレビューリリースと呼ばれる累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで、機能の改善や不具合の修正などが施されます。ただし、あくまでもプレビュー版であることには注意が必要です。

この更新プログラムに新たな脆弱性の修正は含まれておらず、インストールしなくてもセキュリティ上の問題はありません。

▼修正された不具合・更新プログラムのハイライト

  • IPP (Internet Printing Protocol)プリンターのインストールが正常に完了しない不具合を修正。この不具合は2021年9月15日公開のセキュリティ更新プログラムKB5005565から発生していました
  • 一部の動画アプリや動画配信サイトで字幕が表示されない不具合を修正
  • かな入力をする際、[Shift]と[0]キーを組み合わせてクエスチョンマーク(『?』)を挿入できない不具合を修正
  • ロック画面の背景に画像のスライドショーを設定していると、ロック画面の背景が真っ黒になることがある不具合を修正
  • メモリリークの原因となるコード整合性(Code Integrity)の不具合を修正
  • Microsoft Defender for Endpointがランサムウェアやその他の高度な攻撃を特定し、攻撃を阻止する機能を強化
  • バッファサイズが大きい場合に、Server Message Block (SMB) Query Directory Requestsが失敗する不具合を修正

追加情報: プリンターの不具合 [New]

2021年10月13日公開のセキュリティ更新プログラムKB5006670または2021年10月27日公開のプレビューリリースKB5006738をインストールするとネットワークプリンター・共有プリンターから印刷できない場合があります。ややこしいことに、印刷できない不具合は2021年9月のセキュリティ更新プログラムKB5005565でも発生しており、KB5005565の症状かKB5006670 / KB5006738の症状かで対処方法が異なります。

0x0000011bエラーで印刷できない場合は2021年9月のKB5005565が原因です。対処方法は以下のページをご覧ください。

  ・KB5005565に印刷ができなくなる不具合。対処方法あり

0x00000709、0x0000007c、0x000006e4エラー、または「要素が見つかりません。」(Element not found.)と表示されて印刷できない場合は2021年10月のKB5006670 / KB5006738が原因です。対処方法は以下のページをご覧ください。

  ・KB5006670にネットワークプリンターから印刷できない不具合。0x00000709エラーや「要素が見つかりません。」と表示されて印刷不能 (ユーザー報告の対処方法あり)
  ・2021年10月13日以降の更新プログラムに印刷できない不具合。KB5006738 / KB5006670 / KB5006746 / KB5006674等で発生 (Microsoft公式の対処方法あり)

不具合情報

KB5006738には以下の既知の不具合があります。

既知の不具合
不具合概要回避策

Windows10 バージョン2004 / 20H2 / 21H1に搭載されている新しい日本語IMEを使用していると、アプリケーションにおいて、ローマ字/カナ入力モードが自動的に切り替わらない場合があります。

開発者向け情報: アプリケーションが『ImmSetConversionStatus』関数、またはVK_KANAキーエミュレーションを使用している場合、この不具合の影響を受けます。

詳細は以下の記事参照。
新しいIMEにまた不具合。入力モードが自動で切り替わらない。対処方法あり

以下のいずれかの対処方法をご検討ください。

< 対処方法A >
手動で入力モードを変更する。

< 対処方法B >
以前のバージョンのIMEを使用する。『設定』 → 『設定の検索』に「日本語 IME の設定」と入力して『日本語 IME の設定』を開く → 『全般』 → 一番下の『以前のバージョンの Microsoft IME を使う』をオンに変更することでこの不具合を回避できます。

『以前のバージョンの Microsoft IME を使う』をオンに変更

濁点や半濁点が付いている一部の半角カタカナと全角カタカナの文字は、同じ文字として解釈されません。CompareStringEx()関数でNORM_IGNOREWIDTHフラグを指定して比較すると、ソートルールの不具合により、これらの文字は異なるものとして評価されます。この不具合は、2020年6月10日以降のWindows10 バージョン21H1 / 20H2 / 2004のすべての更新プログラムに影響します。

コマンドプロンプト(管理者)を開いて、以下のコマンドを入力・実行してください。

reg add HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Nls\Sorting\Versions /ve /d 0006020F /f

上記コマンドはレジストリのデータを書き換えるコマンドです。PCを再起動するとソートルールが1909以前に戻って不具合が発生しなくなります。

ただし、この回避策は、2020年12月1日公開のKB4586853以降が適用されている環境でのみ行ってください。KB4586853以降が適用されていない環境で行うと、PCが起動しなくなる恐れがあります。

また、Microsoftは元に戻す方法を案内していませんので実行する際はご注意ください。

こちらの環境で調べたところ、元のデータは21H1 / 20H2 / 2004ともに『00060305』だったので以下を実行すれば元に戻るはずです。

reg add HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Nls\Sorting\Versions /ve /d 00060305 /f

環境によってデータが異なるなんてこともあるかもしれませんので、レジストリエディターで『HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Nls\Sorting\Versions』を開いて、『(既定)』の変更前のデータを確認しておくことをおすすめいたします。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Nls\Sorting\Versions

上記内容でいまいちよくわからない場合や、この不具合に困っていない場合は、この回避策の実行はおすすめいたしません。修正されるのを待つことをおすすめいたします。

カスタムオフラインメディアまたはカスタムISOイメージからWindows10をインストールした環境だと、この更新プログラムによってMicrosoft Edge Legacyが削除されても、新しいMicrosoft Edgeに自動的に置き換えられない場合があります。

この不具合は、カスタムオフラインメディアまたはISOイメージが、2021年3月29日以降にリリースされたスタンドアロンのサービススタック更新プログラム(SSU)を最初にインストールせずに、この更新プログラムをイメージにスリップストリームして作成された場合にのみ発生します。

なお、WindowsUpdateに直接接続して更新プログラムを受信するデバイスは影響を受けません。これにはWindows Update for Businessを使用しているデバイスも含まれます。

この不具合を回避するには、最新の累積更新プログラム(LCU)をスリップストリームする前に、まず2021年3月29日以降にリリースされたスタンドアロンのサービススタック更新プログラム(SSU)をカスタムオフラインメディアまたはISOイメージにスリップストリームしてください。

1. 以下のコマンドでmsuからcabを抽出します。(KB5000842での例)

expand Windows10.0-KB5000842-x64.msu /f:Windows10.0-KB5000842-x64.cab <保存先のパス>

2. 以下のコマンドでcabからSSUを抽出します。

expand Windows10.0-KB5000842-x64.cab /f:* <保存先のパス>

3. これでSSU cab『SSU-19041.903-x64.cab』が作成されます。このファイルを最初にイメージスリップストリームして、次にLCUを入れてください。

カスタムメディアを使用してOSをインストールした際にこの不具合が発生した場合は、新しいMicrosoft Edgeを直接ダウンロードして手動インストールすることで、この不具合に対処できます。新しいMicrosoft Edge for businessを広範囲に展開する必要がある場合は、『ビジネス向け Microsoft Edge をダウンロードして展開する』を参照してください。

2021年5月26日に公開されたWindows10 バージョン21H1 / 20H2 / 2004用プレビューリリースKB5003214および2021年6月22日に公開されたプレビューリリースKB5003690をインストールした一部環境において、7月7日(KB5004945)以降の更新プログラムがインストールできない場合があります。その際、『PSFX_E_MATCHING_BINARY_MISSING』というエラーメッセージが表示されます。

詳細は以下の記事参照。
KB5004237等のインストールに失敗する不具合。対処方法あり

Microsoftによると、放っておいても『Windows Update Medic Service』(WaaSMedicSVC)サービスにより、インプレースアップグレードが行われて自動的に修復されるとのこと。

より早く問題を解決したい場合は、以下の手順を実行してください。

  1. 『スタート』 → 『Windows システム ツール』 → 『コマンド プロンプト』を右クリックして『その他』 → 『管理者として実行』
  2. コマンドプロンプトに『Reg.exe Add HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion /v AllowInplaceUpgrade /t REG_DWORD /f /d 1』と入力してエンター。

これで最大で48時間以内にインプレースアップグレードが行われて、同時に最新のセキュリティ更新プログラムも適用されます。

ARM環境の場合は別途KB5005932が必要になります。詳細はこちらをご覧ください。

2021年10月1日公開のプレビューリリースKB5005611以降をインストールしていると、信頼されていないドメインのPCにリモートデスクトップで接続する際、スマートカード認証での接続に失敗する場合があります。

Microsoftは、この不具合をKnown Issue Rollback (KIR / 更新プログラムをアンインストールしなくても問題の部分だけをロールバックできる機能)を使用して修正すると述べており、一般的なPC環境や、企業や組織に管理されていないPC環境の場合、放っておいても最大で24時間以内に自動的に修正されます。PCを再起動すると、早く修正される場合があります。

企業や組織等で管理されているPCでは、以下の特別なグループポリシーをインストールして設定することで解決できます。

Windows10 21H1 / 20H2 / 2004用
Windows Server 2022用

詳細は『グループ ポリシーを使用して既知の問題ロールバックを展開する方法』をご覧ください。グループポリシーを設定後はPCを再起動する必要があります。

[New]

ネットワークプリンター・共有プリンターから印刷しようとすると0x00000709、0x0000007c、0x000006e4エラー、または「要素が見つかりません。」(Element not found.)と表示されて印刷に失敗する場合があります。

詳細は以下の記事参照。
KB5006670にネットワークプリンターから印刷できない不具合。0x00000709エラーや「要素が見つかりません。」と表示されて印刷不能
2021年10月13日以降の更新プログラムに印刷できない不具合。KB5006738 / KB5006670 / KB5006746 / KB5006674等で発生

複数の対処方法があります。

<Microsoft公式の対処方法>
前提条件として、プリントサーバーにKB5006670(2021/10/13公開セキュリティ更新プログラム) / KB5006738をインストールする前に、プリントクライアントPCに2021年1月以降の更新プログラムをインストールしている必要があります。

条件を満たせる場合は、ネットワークセキュリティおよびVPNソリューションによって、プリントクライアントPCが以下のポート範囲でプリントサーバーへのRPC over TCP接続を確立できるようにしてください。

・Default start port: 49152
・Default end port: 65535
・Port Range: 16384 ports

さらに、詳細は以下の記事を参照してください。

How to configure RPC to use certain ports and how to help secure those ports by using IPsec.
The default dynamic port range for TCP/IP has changed since Windows Vista and in Windows Server 2008

<対処方法A>
プリントサーバーからプリンターを一旦削除したのち、プリンターを再インストールすると正常に動作する場合があります。

<対処方法B>
KB5006670をアンインストールする。

<対処方法C>
『C:\Windows\System32\Win32spl.dll』を2021年9月のKB5005565時点の『Win32spl.dll』(バージョン10.0.19041.1237)に置き換える。

<対処方法D>
HP製プリンターの場合、以下のレジストリの値を『1』に設定する。

【キー】HKLM\Software\Policies\Microsoft\Windows NT
【DWORD】Printers key named CopyFilesPolicy
【値】1(『1』でCopyFiles機能を有効化、『0』で無効化)

かなりざっくりまとめました。詳細については左記のリンク先記事をご一読ください。