Intel、AMDのRyzenモバイルCPUはバッテリー駆動時に著しくパフォーマンスが低くなることを指摘

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Intelは、AMDのRyzenモバイルCPUはバッテリー駆動時に著しくパフォーマンスが低くなることを指摘しました。

Intelは計10台のノートPCを用意し、アダプター駆動時とバッテリー駆動時のベンチマークを測定しました。すると、AMDのモバイルCPU搭載ノートPCは、バッテリー駆動時には以下のようなパフォーマンスの低下が見られました。

テストに使用したノートPC、計10台
テストに使用したノートPC
Intel第11世代5台、AMD Ryzen Mobile 4000シリーズ5台の計10台

PCMark 10

WebXPRT

SYSmark 25
PCMark 10 / WebXPRT / SYSmark 25
バッテリー駆動時(薄い赤)は大幅にパフォーマンスが低下している

いったいなぜこれほどのパフォーマンスの低下が見られるのか。Intelが調べたところ、AMDのモバイルCPUは、バッテリー駆動時に負荷が掛かると電圧・消費電力の上昇に7~10秒の遅延があるとのこと。つまり、クロックがブースト状態になるまでにそれだけのラグが発生していることになります。

黄色がバッテリー駆動時、中々ブースト状態にならない
青がアダプター駆動、黄色がバッテリー駆動時。バッテリー駆動時は中々ブースト状態にならない

その結果、WebXPRTではブースト状態が求められるポイントではブースト状態にならずスコアが低くなり、逆にCinebenchのような一定時間の負荷が掛かり続けるベンチマークでは大きな差は生じません。

WebXPRT - バッテリー駆動時にはブーストが掛からない
WebXPRT - バッテリー駆動時には電圧・消費電力が上がらずブーストが掛からない

Cinebench R20 - 負荷が持続する場合はスコアに大きな差は見られない
Cinebench R20 - 負荷が持続する場合はスコアに大きな差は見られない

このことから、Intelは、ノートPCのレビューや評価を行う際は、アダプター駆動時だけでなくバッテリー駆動時のパフォーマンスも測定するべきだと述べています。

Posted by にっち