RDNA 5 / UDNAハイエンドグラボは154CUか。Radeon RX 9070 XTの2.4倍。しかも消費電力380W。AMD APU Magnus、Robin、Orion、Canisの新情報も
APUやグラボを含むAMD RDNA 5 / UDNAに関する多くの情報がリークされました。YouTubeチャンネルのMoore’s Law is Deadが報じました。
AMDの次世代GPU、RDNA 5 (UDNAとも呼ばれる)に関する新たな情報を得たので紹介したい。 ▼Magnus APU まず、先週紹介したZen 6 APUのMagnusについてだが、iGPUのメモリバス幅は384-bitと言っていたが、これは誤りだった。正しくは192-bitでGDDR7メモリを使用する。 私が見た資料には、グラフィックスIPはNavi 5と記されていた。これが最終的にRDNA 5と呼ばれるのかUDNAと呼ばれるのかはわからないが、現時点ではRDNA 5と呼ばれている。 MagnusのGPUダイはTSMCのN3CまたはN3Pノード使用する予定だが、どちらにするかはまだ決まっていない。 GPUダイのCompute Units (CU)は最大70基(4480SP換算)だが、Magnusでは2基が無効化されて68基(4352SP換算)になるといわれている。このGPUダイはコンソールでもPC用グラフィックスカードでも使用される予定だ。 このコンソールでもPCでも両方で使えるというのはAMDにとっては嬉しい仕様だ。仮にコンソールの売り上げが落ちてもPCに流用できる。しかし、ソニーとしてはどうだろうか。私にはソニーが喜んでこの仕様に協力するとは思えない。先週、私は「PlayStation 6 (PS6)にMagnusが採用されると予想している」と述べたがこれを撤回する。Magnusを採用する可能性が最も高いコンソールは次世代Xboxだと思われる。もちろん、PlayStation 6に採用される可能性も残っているが、私は低いと思う。さらに言うならValve向けの「何か」という可能性もある。いずれにしても何に採用されるかはあくまでも私の推測に過ぎないことは留意されたい。 ▼Robin / Orion / Canis APU AMDはほかにもいくつか高性能APUを開発している。その1つが『Robin』だ。PlayStation 5 (PS5)のAPUのコードネームはOberonだ。そして、OberonもRobinもシェイクスピアの『真夏の夜の夢』に登場するキャラクターだ。AMDがソニーのコンソール用APUのコードネームをシェイクスピアから引用しているのなら、このRobinがPlayStation 6か、あるいは携帯ゲーム機版PlayStationのコードネームである可能性が高いと考えられる。 次に『Orion』という高性能APUだが、これもPlayStationやXbox、Valve向けのいずれかになる可能性がある。 最後に『Canis』というAPUだが、これはMicrosoft向けに開発中のAPUとされている。 ▼RDNA 5 (UDNA)のスペック RDNA 5のスペックについて紹介したいが、何年も先のことなので今後変更される可能性があることはご留意いただきたい。その上で、AMDの情報筋から得た以下の画像をご覧いただきたい。 これは現時点で計画されているRDNA 5のスペックに関する表だ。『AT0』はフラッグシップダイ、『AT2』はRadeon RX 9070 XTなどに採用されているNavi 48の後継となる。 AT0では最大184CUとなる。ただし注意書きにSE (シェーダーエンジン)ごとに1WGP (ワークグループプロセッサ)が無効になっていると記されているため、AT0のフルスペックダイは192CUか200CUになる可能性がある。なお、この184CUのGPUはゲーム向けではない。 ゲーム向けのフラッグシップGPUは上から3つだ。表の左側、『Market Segment』の項目に『Desktop Gaming』と記されている。ゲーム向けは154CUとなる。 ― Moore’s Law is Dead |
先週のMagnusに加え、Robin、Orion、Canisと呼ばれるAPUが新たにリークされました。どれがどの企業のどの製品に採用されるのか、現時点ではまだハッキリとせずふわっとしています。
そしてRDNA 5 / UDNAでは、ゲーム向けグラボとして最大154CUものフラッグシップGPUの投入が予定されている模様です。これはRadeon RX 9070 XT (64CU)の約2.4倍ものCU数になります。
さらに、アーキテクチャの進化やプロセスノードの微細化を鑑みると、RDNA 5 / UDNAのハイエンドグラボは、相当に強力なグラフィックス性能になることが予測されます。
上記表に記載されているゲーム向けRDNA 5 / UDNAハイエンドグラボのスペックをまとめると以下。
▼RDNA 5 / UDNAハイエンドグラボ Radeon RX 10090 XTX (仮)
- CU数: 154基
- VRAM: 36GB GDDR7 36Gbps 384-bit 1728GB/s
- PCIe: PCIe 5.0 (Gen5)
- 消費電力(TBP): 380W
何がすごいって、このスペックで消費電力が380Wとされています。Radeon RX 9070 XTは64CUで304Wです。正直なところ、+76Wでここまでのスペックアップができるのか眉唾ですが、本当に実現できたらすごいですね。