AutoCAD等が正常に起動しない不具合、完全修正。Windows Updateをするだけで『ユーザー アカウント制御』が表示されなくなるように

WindowsUpdate

AutoCAD Fixed

AutoCAD等の起動時に『ユーザー アカウント制御』が表示される不具合が完全に解決した模様です。

事の発端とMicrosoftが最初にリリースした(面倒な)解決策

事の発端は、日本時間で2025年8月13日にリリースされたWindows Update / セキュリティ更新プログラム。

AutoCADやCivil 3D、Inventor CAM等のAutodesk製アプリケーションや、その他、初めてサインインしたあとに『.msi』ファイルをインストールするアプリなどにおいて、起動時に『ユーザー アカウント制御』(User Account Control / UAC)が表示されて管理者権限を要求され、正常に(普通に)起動できなくなる不具合が発生していました。

AutoCADを起動するとUACが表示される
AutoCADを起動するとUACが表示される

この現象はWindows11、Windows10、Windows Serverシリーズなど、すべてのサポート中Windowsが影響を受けます。そしてこれはMicrosoft側のセキュリティ対策・仕様変更によるものです。

管理者のユーザー名とパスワードを入力すればアプリが起動しますが、管理者権限を持たないユーザーは起動することができず、企業・法人・組織などで問題となっていました。

この問題を受けて、Microsoftは、2025年9月10日にリリースしたセキュリティ更新プログラムにて、『IT管理者は特定のアプリに対して『ユーザー アカウント制御』を表示させないように設定できる機能』を実装することで対応しました。

ただ、問題は、その面倒さです。Microsoftが実装したその機能は設定が非常に面倒です。どれくらい面倒か以下の対処方法ページをご覧ください。チラ見するだけでも「あーこれはやりたくない」って思えるでしょう。

Microsoftの新たな解決策

Microsoftはこの問題に対して新たな解決策を実装しました。

2025年11月24日付け(米国時間)でのMicrosoftの発表によると、2025年10月29日以降(日本時間)にリリースされた更新プログラム(Windows11 25H2 / 24H2を例に挙げると、プレビューリリースのKB5067036以降)をインストールすると、上記リンク先の対処方法を行わなくても『ユーザー アカウント制御』が表示されなくなったとのこと。

そのため、Microsoftは、上記リンク先の対処方法を行う前に、まずはWindows Updateを実行して、最新の更新プログラムをインストールし、何もしなくても『ユーザー アカウント制御』が表示されなくなるかどうか確認するよう案内しています。

組織内でAutoCAD等を使用していてこの問題にお悩みだった方(特にIT管理者など)にとっては朗報と言えるでしょう。ただ、欲を言うなら、もう少し早くにこの解決策を実装してほしかった、といったところでしょうか……

Posted by にっち