【ゲーム】 RYZEN 1700のゲームパフォーマンス | と、マルチコア云々な駄文 [Update 1: 追記有]
(Source:First AMD Ryzen 7 1700 vs Core i7-7700K Stock Gaming Performance Benchmarks)
RYZEN 7 1700@3.0GHz(TB3.7GHz)を使ったゲームベンチマークが出てまいりました。対象ゲームはGTAVで比較環境は下記になります。
RYZEN 7 1700@3.0GHz(TB3.7GHz) / i7-7700K@4.2GHz(TB4.5GHz)
ASUS ROG Crosshair VI Hero / Gigabyte Z270 Ultra Gaming X
GTX 1080
3000MHz DDR4
それではサクッと結果をどうぞ!
(Source:https://www.youtube.com/watch?v=3mJIP0-1xDo (201/2/24現在非公開設定))
はい、いかがででしょうか。これが本当だとしたらGTAVにおいて、7700K@4.2GHzと1700@3.0GHzの勝負では1700の惨敗と言えます。仮にこれが1700@3.0GHzからクロック2割増しの1800X@3.6GHzになったとして、MinFPSを単純計算で2割増しにしても33.6FPS、7700Kの定格には勝てないでしょう。
「ゲームをするならやっぱりメインストリームのIntel CPU!」 と思ったのならちょっと待った。それは正しくもあり、間違いでもあります。このGTAVの結果だけで判断するのは早計です。
CPUの使い方はゲームによって異なります。
① ゲームがせいぜい4~8スレッドまでしか上手く使えなかったり、CPUボトルネック時は1コア辺りの性能依存だったり
⇒ IntelのメインストリームCPUでOCが幸せになれる。7700Kで5GHz狙ってこ。
② CPUボトルネック時は多コア有利設計
⇒ -E系やRYZENの多コアが輝く。
①はHalo Wars 2とかForza Horizon 3とか、②はCrysis 3とかWatch Dogs 2とかCiv 6とか。ザックリ言うと、CPUボトルネック時は多コア有利設計かそうでないか、大別するとこの2パターン。どっちのゲームを優先するかで、CPUの選択肢は変わってまいります。
普通にIntelのメインストリームと-E系の関係ですね。わかっている方には釈迦に説法でございます。
参考までに6900K vs 6700KのGTAVのベンチマーク結果をペタリ。
(Source:Intel i7-6900K vs i7-6700K)
今後、どんどんRYZENのゲームベンチマークが出てくるかと思いますが、②に該当するゲームでBroadwell-EとRYZENがどういう戦いを繰り広げるか、ここが注目すべきところでしょう。
①に該当するゲームでもある程度は戦えると思いますが、7700Kの牙城を崩すのは難しいと思います。定格対決はもちろん、両CPUのOC後の対決でも。RYZENでゲーミングPCを組もうと思っている人は、ここは諦めましょう。(RYZENを4C8Tに制限すれば空冷/水冷で5GHzで回る、なんていうことが万が一にもあれば、OC後の対決で逆転の可能性も無きにしも非ず……回る可能性は低そうですが)
つまり、IntelのメインストリームCPUマシンと-E系 or RYZENマシンを用意するのが一流のPCゲーマー。
そんな金はない……(白目)
以下、余談です。
今と似たような状況が約12年前にもありました。それは
シングルコアのAthlon 64@2.4GHz vs デュアルコアのAthlon 64X2@2.0GHz
の戦いです。結果は 「ゲームパフォーマンスはシングルコアのAthlon 64@2.4GHzの勝ち」 という内容です。その当時はそれがアンサーでした。しかし、時は流れてゲームはデュアルコアに対応し、クアッドコアに対応し、そして今に至ります。
今はゲームが多コアに対応していっている過渡期で、これからも多コア有利なゲームがどんどん出てくると思います。たぶん。きっと。そうであるべき。
シングルコア性能の伸びは鈍化しています。それは誰の目から見ても明らかでしょう。そんな中、まだ4~8スレッドしか上手く使えず、1コア辺りの性能に依存するゲーム設計をしているデベロッパは悔い改めていただきたい。
2018年以降の新作ゲームでもそんな設計をしていたら割と無能なデベロッパだと思います。
それでも、当分の間はそういうゲームも出続けるでしょうが……。
2017/3/3追記
3/3時点で公開されたレビューでは、RYZENさん、多コア有利ゲームでも非常に悪いゲームパフォーマンスでした。そのため、記事内に斜線を入れました。