RemoteAppに接続できない不具合。KB5072033、KB5070311に起因。Windows11 25H2 / 24H2 / Windows Server 2025のAVD環境に影響

WindowsUpdate

Microsoft - Issue

MicrosoftはWindows11 25H2、Windows11 24H2、Windows Server 2025のAVD環境において、RemoteAppに接続できない不具合が発生していることを発表しました。

不具合概要

Azure Virtual Desktop (AVD)環境において、RemoteAppに接続できない・失敗する・セッションを開始できない場合があります。

この不具合は日本時間で2025年12月2日公開のプレビューリリース(プレビュー更新プログラム)KB5070311以降をインストールしたWindows11 25H2、Windows11 24H2、Windows Server 2025環境が影響を受けます。

この不具合を内包する更新プログラムは以下。

  • Windows11 25H2 / Windows11 24H2
    KB5072033 (2025年12月10日 セキュリティ更新プログラム)
    KB5070311 (2025年12月2日 プレビューリリース)
  • Windows Server 2025
    KB5072033 (2025年12月10日 セキュリティ更新プログラム)

なお、この不具合は、主に企業や法人といった組織での環境が影響を受けます。一般的な個人ユーザーや個人所有PCがこの不具合の影響を受ける可能性は非常に低いです。(AVDは主にエンタープライズ環境で使用されるため)

対処方法・回避策

本不具合の対処方法として、Microsoftは以下の2つのいずれかを行うことで、この不具合を回避できると述べています。

▼対処方法A: コマンドプロンプトでレジストリ編集

1.)
コマンドプロンプトを『管理者として実行』で開きます

2.)
以下のコマンドを実行し、PCを再起動してください。

reg add "HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\WinLogon\ShellPrograms\RdpShell.exe" /v "ShouldStartRailRPC" /t REG_DWORD /d 1 /f

注:) Microsoftは上記で行った変更を、元に戻す方法を案内していません。この対処方法は、元の設定がわかる場合のみご利用ください。

▼対処方法B: Known Issue Rollback (KIR)で修正

この不具合はKnown Issue Rollback (KIR / 更新プログラムをアンインストールしなくても問題の部分だけをロールバックできる機能)を使用して修正されます。

一般的なPC環境や、企業や法人といった組織に管理されていないPC環境の場合、放っておいても最大で24時間以内に自動的に修正されます。一度PCを再起動すると、早く修正される場合があります。

組織のIT部門等によって管理されているPCの場合は、以下の特別のグループポリシーをインストールして設定することで解決できます。

グループポリシーの展開と構成方法については『How to use Group Policy to deploy a Known Issue Rollback』のページをご覧ください。(※英語です。日本語ページもありますが機械翻訳です)

なお、現時点で本不具合の影響を受けていない・特に困っていない場合は、わざわざ上記の対処方法を行う必要はありません。

Microsoftの今後の対応

現在、Microsoftは本不具合の解決に取り組んでおり、今後のアップデートで本不具合を修正した更新プログラムのリリースを予定しています。

修正した更新プログラムをインストールすると、上記の回避策を行う必要はありません。