最先端プロセスを採用したCPU / GPUは将来かなり高額になる?TSMCオングストロームウェハーの価格が報じられる
TSMCのオングストローム世代のウェハー価格が報じられました。台湾メディアの工商時報が報じました。
TSMCの2nm (N2)プロセスがまもなく量産開始となる。2025年4月にはAMDがこのプロセスを採用することを発表した。このほか、QualcommやAppleなども2026年のスマートフォン向けチップに2nmプロセスの採用を予定している。 サプライチェーンの関係者によると、2nmプロセスのウェハーは1枚あたり約3万ドル(日本円ににして約4,290,000円)だという。オングストロームプロセスになってくると、1枚あたり2nmよりも50%高い4.5万ドル(約6,435,000円)に達する見込みだという。 ― 工商時報 |
オングストローム(Å / A)について軽く説明しますと、ナノメートル(nm)よりもさらに小さい単位です。ナノメートルが10億分の1メートルのところ、オングストロームは100億分の1メートル、つまるところ、1.6nm = 16Aとなります。
工商時報によると、このオングストロームにまで単位を刻んできたプロセスは、2nm (N2)ウェハーよりも5割増しになることが見込まれているそうです。工商時報の言うこのオングストロームプロセスが、1.6nm (16A / TSMC A16)、1.4nm (14A / TSMC A14)のどちらを指しているのかは定かではありません。
いずれにしろ、2nmよりもさらに微細化されたプロセス世代のウェハーは非常に高価になることが見込まれており、このオングストロームウェハーのダイを採用したCPUやGPU (グラボ)が登場することになれば、製品価格にも影響が出ることが懸念されます。
なお、TSMC A16は2026年に、TSMC A14は2028年に量産が予定されています。実際にこれらのプロセスが採用された製品が登場するのはまだしばらく先になるでしょう。