KB5005565等にアプリがクラッシュするなどの不具合。対処方法あり ［Update 1］

2021年10月1日WindowsUpdate

2021年9月2日にWindowsUpdateに配信されたWindows10 21H1 / 20H2 / 2004用プレビューリリースKB5005101、または、9月15日公開のセキュリティ更新プログラムKB5005565をインストールすると、アプリがフリーズしたりクラッシュするなどの不具合が発生しています。

不具合概要

Microsoft Exploit Protection Export Address Filtering (EAF)を使用しているWindows10 バージョン21H1 / 20H2 / 2004環境において、2021年9月2日公開のプレビューリリースKB5005101、または、それ以降の更新プログラムをインストールすると、一部アプリケーションで以下のような不具合が発生する場合があります。

• アプリがフリーズする
• アプリが突然終了(クラッシュ)する
• アプリが開けない
• ファイルが開けない
• アプリにログインしようとすると白いウィンドウが表示される

このほか、ユーザー報告ではブラウザのページが更新されなかったり、ネットゲームのロードが正常に進まないなどの症状も報告されています。

この不具合はWindows10 バージョン21H1 / 20H2 / 2004を含め、以下のOSでも発生します。

• Client: Windows10 バージョン21H1、Windows10 バージョン20H2、Windows10 バージョン2004、Windows10 バージョン1909、Windows10 バージョン1809、Windows10 Enterprise LTSC 2019
• Server: Windows Server 2022、Windows Server バージョン20H2、Windows Server バージョン2004、Windows Server バージョン1909、Windows Server バージョン1809、Windows Server 2019

2021年9月26日時点でこの不具合を内包する更新プログラムは以下。

• 21H1 / 20H2 / 2004: KB5005101(2021/9/2公開 プレビューリリース)、KB5005565(2021/9/15公開 セキュリティ更新プログラム)
• 1909: KB5005103(2021/8/27公開 プレビューリリース)、KB5005566(2021/9/15公開 セキュリティ更新プログラム)、KB5005624(2021/9/22公開 プレビューリリース)
• 1809: KB5005102(2021/8/27公開 プレビューリリース)、KB5005568(2021/9/15公開 セキュリティ更新プログラム)、KB5005625(2021/9/22公開 プレビューリリース)

個人向け: 対処方法・回避策

Microsoftは、この不具合をKnown Issue Rollback (KIR / 更新プログラムをアンインストールしなくても問題の部分だけをロールバックできる機能)を使用して修正すると述べており、一般的なPC環境や、企業や組織に管理されていないPC環境の場合、放っておいても最大で24時間以内に自動的に修正されます。PCを再起動すると、早く修正される場合があります。

企業や組織向け: 対処方法・回避策

企業や組織の管理対象PCの場合は、特別なグループポリシーをインストールして設定するか、レジストリキーを設定することで解決できます。

対処方法A: グループポリシーによる解決方法

• Windows Sever 2022用
• Windows10 21H1 / 20H2 / 2004用
• Windows10 1909用
• Windows10 1809 / Windows Server 2019用

グループポリシーの使用方法はこちらの記事(英語です。日本語記事もありますが翻訳はあやしいです)をご覧ください。

対処方法B: レジストリ設定による解決方法

コマンドプロンプト(管理者)を起動して、使用しているWindowsのバージョンに応じて以下のコマンドを実行してください。

これらのコマンドを実行したあと、PCを再起動してください。このほか、Windows10 1909、Windows10 1809、Windows Server 2019の場合、再起動前にPowerShell(管理者)から以下のコマンドも実行してください。