Intel Core i9-14900Kの各種ベンチマーク公開。Core i9-13900KSよりも低発熱・低消費電力に
海外メディアのTechPowerUpにより、Intel Core i9-14900Kの各種ベンチマークが公開されました。そのリザルトがこちら。
仕様
| Processor | Cores/ Threads | iGPU | Base Clock (GHz) | Turbo Clock (GHz) | Max Memory Speed | TDP (W) | 価格/USD |
Core i9-14900K | P:8/16 E:16/16 | ○ | P:3.2 E:2.4 | P:6.0 E:4.4 | DDR5-5600 DDR4-3200 | Base:125 Turbo:253 | 589 |
Core i9-14900KF | P:8/16 E:16/16 | × | P:3.2 E:2.4 | P:6.0 E:4.4 | DDR5-5600 DDR4-3200 | Base:125 Turbo:253 | 564 |
| Core i7-14700K | P:8/16 E:12/12 | ○ | P:3.4 E:2.5 | P:5.6 E:4.3 | DDR5-5600 DDR4-3200 | Base:125 Turbo:253 | 409 |
| Core i7-14700KF | P:8/16 E:12/12 | × | P:3.4 E:2.5 | P:5.6 E:4.3 | DDR5-5600 DDR4-3200 | Base:125 Turbo:253 | 384 |
| Core i5-14600K | P:6/12 E:8/8 | ○ | P:3.5 E:2.6 | P:5.3 E:4.0 | DDR5-5600 DDR4-3200 | Base:125 Turbo:181 | 319 |
| Core i5-14600KF | P:6/12 E:8/8 | × | P:3.5 E:2.6 | P:5.3 E:4.0 | DDR5-5600 DDR4-3200 | Base:125 Turbo:181 | 294 |
※P＝P-Core (Performance Core)、E＝E-Core (Efficient Core) | |||||||
テスト環境
▼Intel第14世代Core 14000シリーズ(Raptor Lake Refesh)・l第13世代Core 13000シリーズ(Raptor Lake)・Intel第12世代Core 12000シリーズ(Alder Lake)
- マザー: ASUS Z790 Maximus Hero
- メモリ: 32GB (16GB x2) DDR5-6000 36-36-36-76
- CPUクーラー:Noctua NH-U14S (空冷) / Arctic Liquid Freezer II 420 mm (水冷)
- GPU: PNY GeForce RTX 4090 XLR8
- OS: Windows11 バージョン22H2
▼AMD Ryzen 7000シリーズ(Zen 4)
- マザー: ASUS X670E Crosshair Hero
- メモリ: 32GB (16GB x2) DDR5-6000 36-36-36-76
- 以下、共通
▼AMD Ryzen 5000 / 3000シリーズ(Zen 3 / Zen 2)
- マザー: ASUS X570 Crosshair VII Dark Hero
- メモリ: 32GB (16GB x2) DDR4-3600 14-14-14-34
- 以下、共通
補足事項
- ベンチマークは、緑色のバーが定格でのリザルトになります。赤のバーは全P-Core OC 5.5GHz、青のバーは電力制限解除です。
Cinebench R23
Core i9-14900KのCinebench R23スコアはマルチが38746ポイント、シングルが2339ポイント。Core i9-13900KS (シングル2326 / マルチ40203)と比較するとシングルは誤差の範囲ですが、マルチはCore i9-13900KSの方が約3.7％ほど高いスコアを見せました。
レンダリングパフォーマンス
Blenderでのレンダリング速度はCore i9-14900Kが61.1秒なのに対し、Core i9-13900KSは58.9秒と、Core i9-13900KSの方がわずかに速い結果となりました。
消費電力と温度
▼Blenderでストレステスト時のCPUの消費電力
▼Blenderでストレステスト時の温度 (冷却にはNoctua NH-U14S、Noctua NH-D15を使用)
Blenderでストレステスト時のCore i9-14900Kの消費電力は282W。Core i9-13900KS (355W)より大分少なくなっています。
温度はNoctua NH-U14S使用時が93.8℃、NH-D15使用時が88.8℃。一方、Core i9-13900KSは114.5℃ (NH-U14S)となっており、温度に大きな差が見られます。
ゲームパフォーマンス 1080p (GPU: GeForce RTX 4090)
Age of Empires IV
バトルフィールドV
ボーダーランズ3
Counter-Strike 2
サイバーパンク2077
DOOM Eternal
エルデンリング
Forza Horizon 5
God of War
Mount ＆ Blade II: Bannerlord
Spider-Man Remastered
ゲームパフォーマンス 11タイトルの平均
(Source:TechPowerUp)
まとめ
ゲーム11タイトル、Core i9-14900KとCore i9-13900KSとのゲーム対決の勝ち点は以下のようになります。
| Core i9-14900K | Core i9-13900KS | |
| 勝ち点 | 11 | 0 |
11タイトルすべてにおいてCore i9-14900Kの勝利となりました。Cinebench R23のマルチやレンダリング速度はCore i9-13900KSの方がわずかに速いですが、ゲームにおいてはCore i9-14900Kの方が優秀です。また、Core i9-14900Kは、Core i9-13900KSより低発熱で消費電力も低く、これからどちらかを買うなら総合的にCore i9-14900Kの方がおすすめです。
ツクモでの販売価格は、Core i9-14900Kが税込109,800円、Core i9-13900KSが
税込109,980円と、Core i9-14900Kの方がわずかに安い値付けがされています。
なお、Ryzenと比較するとゲーム対決の勝ち点は以下のようになります。
| Core i9-14900K | Ryzen 9 7950X3D | |
| 勝ち点 | 6 | 5 |
| Core i9-14900K | Ryzen 7 7800X3D | |
| 勝ち点 | 4 | 7 |
Core i9-14900KとRyzen 9 7950X3Dはどちらも良い勝負をしていますが、なんと、Ryzen 7 7800X3DはCore i9-14900K以上の勝ち点を挙げています。ゲーム11タイトルの平均fpsも、Ryzen 7 7800X3Dの方がCore i9-14900Kより4.3％高い結果となりました。
ゲーム11タイトルの平均fps/パーセント
ゲームメインなら6万円前後で購入できるRyzen 7 7800X3Dはコスパに優れた選択肢になります。ただし8C16Tのため、マルチ性能はそこまで高くないことには注意が必要です。例えばBlenderでのレンダリング速度は、Core i9-14900Kは61.1秒のところ、Ryzen 7 7800X3Dは129.8秒かかります。
ゲーム性能に加え、クリエイティブな処理速度も欲しい場合は、コア数の多い24C32TのCore i9-14900Kや16C32TのRyzen 9 7950X3Dなどが選択肢に入ってくるでしょう。